マクラーレンがフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)獲得に動いているといううわさがF1モナコGP(25日決勝)で広がっている。
マクラーレンは、2015年からF1に復帰するホンダエンジンを搭載する。しかしアロンソには、2007年にチームの最高権威であるロン・デニスと仲たがいする形でマクラーレンを離脱した経緯がある。
「フェルナンドがマクラーレンに戻ってくるなら歓迎する」とロン・デニスが語ったとイタリアのメディアが伝えている。
「私がフェルナンドの話をするのが意外かね? 何の問題も感じないよ。大事なのは、再び勝つことだ」
「2015年はホンダエンジンになる。われわれには偉大なドライバーが必要だ」
現在マクラーレンのエースドライバーであるジェンソン・バトンは、スペインの『AS』紙から、来年アロンソがマクラーレンに加入するのかと聞かれた。
「彼にはフェラーリとの契約がある」とバトンは笑顔で答えている。
「確かに、彼がチームメートになったら大変な挑戦になるね」
イギリスでもF1記者2人がアロンソのうわさについて伝えている。
『Daily Mail(デイリー・メール)』のジョナサン・マケヴォイによると、「会談」がすでに行われたと情報筋が話しているという。
また、『Times(タイムズ)』のケビン・イーソンも「マクラーレンがアロンソにアプローチしているのは公然の秘密だ」としている。
一方アロンソ本人は、最近フェラーリに対する不満を口にしているものの、不振の続くマクラーレンへの復帰は最高の選択と考えていないかもしれない。
「僕は満足している」とアロンソはフランスの『L’Equipe(レキップ)』に話している。「素晴らしい生活だよ。フェラーリのドライバーなんだ。これ以上のことはない」
「3回目のタイトルが取れれば、キャリアに花を添えることができる。3回タイトルを獲得した偉大なドライバーは本当に多い」
かつてベネトンやルノーのチーム代表を務め、キャリアを通してアロンソと近い関係にあるフラビオ・ブリアトーレは、モナコでこう話したとイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』が伝えている。
「フェルナンドにはフェラーリとの契約がある。だから、ほかのチームへ行くなど問題外だ。とんでもないことでも起こらない限りね」
「彼にも、ほかのみんなと同じように困難な時期はある。そして、どのドライバーもそうだが、競争力のあるクルマを求めている。チーム全体の問題を彼1人で解決することはできない」