今週末のモナコGP(25日決勝)の舞台となるモンテカルロ市街地サーキットは、エンジンパワーだけで勝つのは難しいサーキットだと言われている。
今シーズン序盤はトラブルなどによりつまずいた形となっているライバルのレッドブルやフェラーリにとっても、モナコでは、これまでよりもメルセデスAMGと接戦に持ち込めるチャンスがでてくるかもしれない。
だが、ここまでの5レースでメルセデスAMGが見せつけた圧倒的な力の差を考えれば、そのエンジンパワーによるアドバンテージが少し小さくなったとしても、やはりメルセデスAMGが優勝候補であることは間違いないと考える者も少なくない。
そうなると、モナコGPでも最も注目を集めることになるのは、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグによる、メルセデスAMGのチームメート同士での戦いということになりそうだ。とりわけ、過去4レースでずっとハミルトンに敗れ、スペインGPではドライバーランキング首位の座も明け渡したロズベルグは必死になって反撃を試みるだろう。
「あとほんの少しだけ余力があればいいんだ。そうすればまた僕がトップに戻ることができる」
そう語ったロズベルグは、ほほ笑みながら次のように付け加えた。
「今度は僕の番だという自信があるよ」
1998年と1999年のF1チャンピオンであるフィンランド出身の元F1ドライバー、ミカ・ハッキネンも、もうロズベルグにチャンスはないと考えるのはまだ早計だと考えている。
「実際、ニコはあまり違うことをする必要はないんだ」
『Hermes(エルメス)』にそう語ったハッキネンは、次のように続けた。
「彼はただ、彼自身の強さをさらに伸ばし、弱点を消していけばいいんだ。そしてモナコでは違うことが起こる可能性もある」
「ニコは市街地サーキットではとても強いからね」、とハッキネンは付け加えた。