トロロッソは、4年連続F1チャンピオンチームであるレッドブル同様、世界的エナジー飲料メーカーのレッドブル社が所有するF1チームだ。そのトロロッソが、兄弟チームであるレッドブルのための若手ドライバー開発チームとして位置付けられていることはよく知られている。
現在のレッドブルのドライバーであり、昨年最年少で4年連続F1チャンピオンに輝くという快挙を成し遂げたセバスチャン・ベッテルも、そして今年からそのチームメートとなったダニエル・リカルドも、どちらもこのトロロッソの卒業生だ。
かつて1985年にジャンカルロ・ミナルディによってF1デビューを飾ったミナルディを母体とし、イタリアのファエンツァに本部を構えるトロロッソのチーム代表フランツ・トストは、トロロッソに与えられたドライバー開発という役割にさらに磨きをかけていきたいと考えている。
以前、トロロッソでは、その才能については未知数の若いドライバーの組み合わせでシーズンを戦うことが多かった。だが今年は、デビュー以来印象的な走りを見せている20歳になったばかりのダニール・クビアトとペアを組んでいるのは、2012年にデビューを飾り、すでに今年3シーズン目を迎えたジャン-エリック・ベルニュだ。
これに関し、トストは次のように語った。
「全体的な考え方が大きく変わることはない」
「レッドブルのジュニアチームからF1ドライバーを育てあげようというのが、ディートリッヒ・マテシッツ(チームオーナー/レッドブル社総帥)がミナルディを買収した理由だったのだからね」
そう語ったトストは、さらに次のように続けた。
「問題は、1人のドライバーを連れてくるか、あるいは(一度に)2人連れてくるかということだ。過去においては2人とも変えたこともあったが、それにはリスクが伴うんだ」
「技術があって速いドライバーがいれば、若くて飛び抜けた才能を持つドライバーを連れてくることも容易になる」、とトストは付け加えた。