20日(火)に行われるはずだったF1最高責任者バーニー・エクレストンに対する尋問が、エクレストンの体調不良のため翌日に延期された。
現在、エクレストンは、元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーに対する贈賄容疑裁判のため、週に1日か2日はミュンヘンの裁判所に出頭しなくてはならない状況となっている。
だが、20日(火)の裁判が開廷された際、83歳となるエクレストンの弁護士が裁判官に対してその日の裁判の延期を申し入れた。理由は、エクレストンがひどい風邪を患ったためだった。
『Bild(ビルト)』や『Handelsblatt(ハンデルスブラット)』などのドイツのメディアは、具合の悪そうに見えるエクレストンが法廷で何度も咳(せき)をしている写真を掲載するとともに、エクレストンの声もかなりかすれていたと付け加えている。
2時間後、裁判官はその日に予定されていた裁判を21日(水)に延期することを認めるとともに、エクレストンに対し、疲れているようだねと声をかけた。
「私は大丈夫」、とエクレストンはそれに答えている。
裁判所の広報官は、『SID通信』に対し、エクレストンは医師の診断を受けており、その診断書が提出されていたと語った。
だが、それにもかかわらず、20日はエクレストンにとっては間違いなくいい日となったようだ。というのは、かつてグリブコウスキーの担当検察官だった人物が証人として証言台に立ち、グリブコウスキーが数年前に突然手にした大金について説明する際、かなり「ころころと話が変わっていた」と証言したのだ。
『DPA通信』は、その証言が行われたとき、エクレストンの弁護士たちは「明らかに喜んでいた」と報じている。