ホンダの航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニーは、スイスのジュネーブで開催されているビジネス航空ショー「ヨーロピアン・ビジネス・アビエーション・コンベンション・アンド・エキシビション」において、パールグリーンにメタリックゴールドのストライプ塗装を施したホンダジェット量産1号機を初公開した。これにより、既存のシルバー、赤、黄、青と合わせてホンダジェットの全5色のカラーバリエーションが出そろったことになる。
量産1号機には、すでにGEホンダ・エアロ・エンジンズ社製の量産型ターボファンエンジン「HF120」や、すべてのシステムの取り付けが完了。今後、地上での機能試験を行い、2014年夏には初飛行が計画されている。現在、ホンダジェットの生産工場では9機の組み立てが進んでおり、今年6月には10機目が加わり、量産体制が本格化する予定だ。
ホンダジェットは、米国連邦航空局(FAA)の型式証明取得のため、FAAのパイロットによる最終的な認定飛行試験が続けられており、これまでに失速、ブレーキコントロール、フラップコントロール、スピードブレーキ、油圧および消火などのシステムに関する各種の認定飛行試験が完了している。また、地上試験では、独自開発された先進的構造試験装置を用いて現在までにこのクラスの機体の約5年の飛行サイクルに相当する2,000サイクルに及ぶ構造疲労試験も実施されている。
ホンダジェットは、FAA型式証明の取得完了後、2015年からデリバリーが開始される予定となっている。