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今はエンジン音にこだわっているような場合ではないと元F1チームオーナー

2014年05月16日(金)20:20 pm

F1チーム「ミナルディ」の創設者であるジャン・カルロ・ミナルディが、F1が今季のV6ターボエンジンの音を大きくしようと試みていることを「ばかばかしい」と一蹴(いっしゅう)した。

メルセデスAMGは、今週14日(水)にバルセロナで行われたF1公式テストにおいて、F1カーの後部にトロンボーンのような形をした、あまり見栄えのよくない装置を取り付けてテスト走行を行った。

だが、その装置によって発生された音は、多くのF1ファンはもとより、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンや、今季のF1エンジン音に対して最初にかみついたオーストラリアGPの主催者ロン・ウォーカーを納得させられるようなものではなかった。

だが、ファエンツァに本拠を構え、現在はトロロッソと名前を変えたチームを1985年にF1デビューさせていたミナルディは、こうした動きそのものに対してあまり感心していないようだ。

「音に気を取られているのはばかげたことだと思うね。そんなことは二の次でいいのは明らかだよ」

自身のウェブサイト上でそう語った66歳のミナルディは、F1チームは音を大きくしようなどという考えはやめ、「もっと競争力を高める」ことのほうに集中して取り組むべきだと考えている。

「スペインでは、メルセデスAMGとその次にゴールしたレッドブルとの間には49秒もの差があった。とてつもない差だ」とミナルディは付け加えている。

事実、現在メルセデスAMGの優位性はまさに圧倒的であり、2014年にはこのまま全19レースで優勝を果たすのではないかと予想している者も多い。

同一チームが、シーズンの全レースを制覇するということになればF1のこれまでの歴史においても前代未聞の出来事ということになる。だが、メルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダは、それも可能だろうと考えている。

「現時点ではそうなりそうだね」

かつて3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1レーサーでもあるラウダは、『Osterreich(エステルライヒ)』にそう語ると、さらに次のように続けた。

「高慢に聞こえると困るが、私は冷静だよ。バルセロナのようなサーキットであれだけのアドバンテージを築くほどの速さがあったということは、ほかのチームが追いついてくるためには少なくともあと4レースか5レースは必要だと思うね」

ラウダはさらに、第2戦から第5戦まで4戦連続優勝を遂げ、ドライバーランキングの首位に躍り出たルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、このままチームメートのニコ・ロズベルグを振り切って今季のタイトルを手中に収めるだろうと次のように続けた。

「ルイスは、私がこれまでほとんど目にしたことがないくらい、別の次元にいるよ。非の打ちどころがない。現時点で彼を打ち負かすことはほとんど不可能だと言ってもいいよ。だが、ニコも、彼の戦略的な取り組み方によって接近してくるとは思うがね」

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