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「耳に痛いほど」の沈黙が続くフェラーリの新チーム代表

2014年05月15日(木)16:29 pm

2人のよく知られたジャーナリストが、フェラーリの新チーム代表であるマルコ・マティアッチは、これまでのF1の歴史においてもっとも目立たないチーム代表だと語った。

F1中国GP(第4戦)を間近に控えた4月14日(月)に突然前チーム代表ステファノ・ドメニカリの離任を発表したフェラーリは、その後任にF1の世界ではこれまで全くの無名であったマルコ・マティアッチを任命した。

それまで北アメリカ地区のフェラーリ販売責任者を務めていたマティアッチは、これまでモータースポーツでの経験はほとんどゼロだ。

だが、それにしても先週末のスペインGPで行われた記者会見は「奇妙な」ものだったと、『Speedweek(スピードウィーク)』のマティアス・ブルーナー記者が書いている。

ブルーナーによれば、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロが記者会見の席上で「おなじみのスローガン」を語り続ける中、マティアッチはその脇に座ったまま一度も口を開くことがなかったという。

「フェラーリの公式サイトや中国での記者会見で語られた簡単なメッセージを除けば、マティアッチはこれまでずっと沈黙を守り続けている」とブルーナーは書いた。

フェラーリは、その公式ウェブサイトの中で、マティアッチは「チームとその仕事の進め方を分析し、評価を行うという仕事を続けている」と説明している。

だが、フェラーリを専門に扱うジャーナリストとして知られるレオ・トゥッリーニは、自身のブログに、マティアッチが有名なフェラーリの責任者というポジションに就いてからすでに1か月がたっていると指摘し、次のように書いている。

「この間、彼はほとんどその口を開こうとはしなかった」

「今の跳ね馬(フェラーリ)には言葉ではなく、事実が必要なのだということは我々誰もが同意するところだ。だが、何十年にもわたって、少なくともグランプリが終わったときには、チーム代表はそのレースに対する自分の見解を述べてきていたものだ」

そう書いたトゥッリーニは、次のように付け加えている。

「チェーザレ・フィオリオも、ジャン・トッドも、ステファノ・ドメニカリもそうしてきた。マティアッチの沈黙は耳に痛いほどだ」

だが、モンテゼモーロは、マティアッチがいずれ、苦戦を強いられているフェラーリに結果をもたらすだろうと考えている。

モンテゼモーロは、ドメニカリの前任者としてミハエル・シューマッハとともにフェラーリの黄金時代を築き上げたジャン・トッド元チーム代表(現FIA会長)を引き合いに出して次のように語った。

「彼(トッド)が来たとき、かなりの批判を受けたよ。なぜならトッドはF1についてはほとんど何も知らなかったからね。だが、彼はその後素晴らしい仕事を成し遂げた」

「だから、少しばかり過去にさかのぼるような感じにはなるが、私はマティアッチがいい仕事をすると確信しているよ」

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