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際立つ個性、ハミルトンとロズベルグ

2014年05月14日(水)7:33 am

メルセデスAMGでコンビを組んで2年目のルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグ。コース上のバトルはもちろん、二人はマシンを降りても心理戦を展開している。

今季、メルセデスAMGのいずれかのドライバーがタイトルを獲るのはほぼ間違いない。そんな中、英ブラックリーに本拠を置く同チームの首脳はとりあえず二人を自由に戦わせている。

「用心は怠らないが、ひとまず楽観視しているよ」と語るのは、マネージングディレクターのトト・ヴォルフだ。「どちらかといえば、今は少し楽観視が勝っているかな」

2014年F1は5戦を終えて、4勝を上げているハミルトンがここまで優勢だ。先週末の第5戦スペインGPでも優勝した彼は、ロズベルグを抜いて選手権トップに躍り出ている。

ロズベルグにとっては心理的に大きな痛手と考える者もいるが、どうだろうか。

ハミルトンに押されてプレッシャーは?ときかれたロズベルグは、次のように答えている。「僕が精神的に参っているだって?」

「キツい気持ちなのは、むしろ彼のほうだと思うよ

ロズベルグより半年ほど年長のハミルトンはF1選手中いちばん才能に恵まれている一方、ロズベルグの速さは持ち前の解析能力からくるものと、もっぱらの評判だ。

「二人の個性はそれぞれ違う」と、オーストリア『APA通信』に語るヴォルフ。

「ルイスは直感的で情け容赦のないスピードを持つ」「ニコは準備に怠りない。マシンを深く理解し、データに心酔している」

以上のように二人を分析するヴォルフだが、ハミルトンはコース外での仕事にも抜かりはないと話す。

「彼だって恐ろしく真剣に仕事をするようになったよ」と、ヴォルフ。「今年は去年よりさらに真剣だ。今は何もかも、より高いプライオリティを置いていると思う」

とはいっても、ハミルトンには別の一面もあるとヴォルフは話す。

「彼は驚くほど批判に敏感だ」「反応がハンパない。というより、むしろそれが彼の運転の源になっている」

会長のニキ・ラウダは、バルセロナでの優勝後、もはやハミルトンの速さは「手がつけられない」状態だと評する。

それより先、1992年F1世界チャンピオンのナイジェル・マンセルも、今季ハミルトンの活躍ぶりを「ほぼ完ぺき」と褒めちぎっていた。

ロズベルグはいう。「ルイスだって一人の人間だ。強さも弱さもある。それに僕は自分が何をできるか、ちゃんと把握している」

ロズベルグはいずれハミルトンの優位に屈すると予想する者もいるが、ヴォルフにそこまでの確信はない。

「彼(ロズベルグ)は、苦もなく状況に応じて行動できる男だ」と、ヴォルフは『Speedweek(スピードウィーク)』に語る。

「チームメートに続いて2位で終わるのは、もちろん彼だって面白くないだろう。だが、これからも二人が勝利を分け合うことに何の疑いもない」

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