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ロータスの現状を危惧するうわさが再燃

2014年05月12日(月)16:26 pm

F1関係者の間では、ロータスの将来に関するうわさが渦巻いている。

かつて伝説のドライバーであるアイルトン・セナがF1デビューを飾ったチームとしても知られるトールマンから、ベネトン、ルノー、そして現在はロータスと姿を変えたものの、エンストンに拠点を置くチームは、これまで長くF1で活動を続けてきている。

だが、昨年まで在籍し、今季はフェラーリへと移籍したキミ・ライコネンにロータスからは報酬が支払われていなかったことが明るみにでるなど、チームの財政状態が非常に厳しいことは周知の事実となっていた。今季は、昨年までウィリアムズに在籍していたベネズエラ人ドライバーのパストール・マルドナードが、そのスポンサーであるPDVSA(ベネズエラ国営石油会社)から巨額の資金を持ち込んだと言われているが、それにもかかわらず、ここへきて再びロータスの財政難がうわさに上っている。

ロータスにエンジンを供給しているルノーが9日(金)に、まだエンジン代金を支払っていないチームがあることを明らかにしたが、実質的なルノーのワークスチームであるレッドブルを除いたほかのルノーエンジンユーザー3チームのうち、すでにトロロッソとケータハムはルノーへの支払いについて問題はないと表明。

当初、ロータスがこの件についてすぐにコメントを行っていなかったこともあり、再びロータスの財政状態が厳しいとのうわさが大きくなっていた。だが、ついにロータスの広報担当者がバルセロナにおいて次のように語った。

「我々はルノーとの間で2014年のパワーユニットに関する支払いについて合意をしている。我々はその合意において100パーセント遅れることはない」

だが、それにもかかわらず、ロータスの将来に関するうわさは一段と大きくなりつつある。それはイギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』が、2015年もしくは2016年からF1に新規参入を計画しているアメリカのジーン・ハースが、ロータス本部を訪れることになっていると報じたからだ。

ハースは、F1に参戦するにあたり、本部はアメリカ国内に置くという考えを示していた。だが、それについてはよい考えではないとする声も少なくない。

トロロッソのチーム代表であるフランツ・トストもそうした意見の持ち主のひとりのようだ。トストはスペインでF1公式サイトに次のように語った。

「高い能力を持った技術者をイタリアへ連れてくるというのはトロロッソでは大きな問題のひとつになっている。こうした人材というのはイギリスにとどまることを望むものだし、そこにはF1を継続してゆくための最高の設備もあるからね」

今では、ハースもそうした意見を耳にすることで、当初の考えを改めつつあるようだという声も聞かれている。ハースのロータス訪問の目的は明らかとはされていないが、ロータスでは、チーム代表を務めていたエリック・ブーリエまで今シーズン開幕前にチームを離れてマクラーレンに移籍するなど、人材の流出が進んでいることも知られている。それに今回再燃した財政難のうわさを考え合わせると、いろんな推測が起こってくることは避けられないようだ。

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