メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが、チームが新たにやとったコンサルタントの精神分析医にお世話になるつもりはないと主張した。
メルセデスAMGでは、上海で行われた中国GP(第4戦)に、コンサルタントとして精神分析医のセリ・エバンス医師を帯同していたことが明らかとなっていた。
エバンスは元サッカー選手で、かつてニュージーランドのラグビーチーム、オールブラックスがワールドカップで優勝を果たした際にもコンサルタントとして同チームを支援した経歴を持つ人物だ。そのエバンスは、中国に続き、スペインGPにも姿を見せるかもしれないとされている。
だが、伝えられるところによれば、エバンスが主に担当するのはエンジニアやメカニックのパフォーマンス改善であり、ドライバーのハミルトンやニコ・ロズベルグはその対象には入っていないという。
第2戦マレーシアから第4戦中国まで3連勝と波に乗るハミルトンだが、スペインGPを前に、精神分析医と仕事をすることによって自分のドライバーとしてのパフォーマンスを改善できると思うか、と尋ねられたとき、次のように答えている。
「絶対ないね。これまでそういうことが必要だったこともないし、これからも絶対必要ないよ。だから、僕の頭がおかしくならない限り、もう二度とこの話をすることはないよ」
ハミルトンは、エバンスが中国にいたことで、自分への影響は「ゼロ」だったと語った。
一方、ロズベルグのほうは、もし今週末も4レース連続でハミルトンに後れをとることになれば、ドライバーランキング首位の座も明け渡すことになるという危機を迎えている。だが、そのロズベルグも精神分析医を利用するつもりはないとしている。
ロズベルグは、感情に左右されやすいと言われているハミルトンに対し、精神的な「心理戦」を仕掛けるつもりなのではないかとのうわさがあることに対し、それを一笑に付しながら次のように語った。
「僕は今の自分のやりかたを続けることで満足している」
8日(木)にそう語ったロズベルグは、次のように締めくくっている。
「僕に必要なのは何も問題が起こらない週末なんだ。最近はそういう形になっていなかったし、そうなれば僕は状況を逆転することもできるよ」