レッドブルのダニエル・リカルドが、ときとしてチームメートに「道を譲る」ことを求められることがあっても、その「義務」を受け入れると語った。
前戦F1中国GP(第4戦)において、4年連続F1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルがリカルドを前に出すようチームから指示を受けた際に「おあいにくさま」と答えていたことで、レッドブルにおいても「チームオーダー」が大きな話題となっている。
だが、リカルドは、チームオーダーは守らなくてはならないと『West Australian(ウエスト・オーストラリアン)』紙に次のように語った。
「道を譲るよう伝えられるのはいつだって気分のいいものではないよ。クルマのスピードを落とすのは気分がいいものではないし、不満が募るものさ」
「(でも)それに従うのは僕たちの義務なんだ。それが明らかに間違った指示でない限りね。そういうときは僕たちはもちろん戦いに挑もうとするし、その理由を主張するよ」
「だけど、チームはレースの間ずっとピットウォールですべてを計算しているし、僕たちは彼らが言うことを尊重すべきなんだ」
ベッテルが中国GPで出されたチームオーダーに対し、最初は従う意思を示さなかったのは、今季はここまで新たなチームメートであるリカルドのほうがいい成績を上げていることによるストレスのためだったと考える者もいる。
しかし、リカルドは、現時点では自分のほうがいい成績を残しているものの、ベッテルは必ず調子を上げてくると考えているようだ。
「僕たちはそれが分かっているし、お互いに激しいレースをしようという話さえしたよ」
そう語ったリカルドは、次のように続けた。
「一番調子がいいときのセブ(ベッテルの愛称)とレースをしたいし、彼も同じことを望んでいる。最終的にはどちらがよりよい成績で終えるにせよ、お互いにそのことには敬意を払うと思うよ」
「もしセブのほうが今年いい仕事をしたとすれば、僕はうれしくはないだろうね。でも、僕は間違いなく彼に敬意を払うし、彼の功績を評価するよ」
リカルドは最後に次のように付け加えている。
「僕は、それは相互的な関係のものだと思うんだ。正々堂々と戦うというのがどういうことかは分かっているし、それを楽しむよ」