メルセデスAMGのニコ・ロズベルグが、F1スペインGP(11日決勝)を前に強気の発言を行った。
今季の開幕戦で優勝を飾ったロズベルグだが、その後3連勝を飾ったチームメートのルイス・ハミルトンに追い上げられているものの、現時点では数ポイント差でまだドライバーランキング首位の座を守っている。
そのロズベルグは、ヨーロッパでの開幕戦となる今週末のバルセロナにおいては、ハミルトンに後れをとるどころか「全力で攻めていく」と、ドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。
「自分には最速のクルマがあると分かるのは、すごく勇気づけられることだ」
ロズベルグは、バルセロナでの目標はハミルトンを抑えることではなく、「タイトル争いの差を広げること」だと語った。もちろん、そのためには現在非常に調子が上がっているハミルトンをコース上で打ち負かすことが求められる。
ロズベルグが優勝を果たした開幕戦では、ハミルトンはエンジントラブルによるリタイアに終わっていた。だが、続くマレーシア(第2戦)、バーレーン(第3戦)、そして中国(第4戦)では、ロズベルグは常にチームメートの後ろ姿を見ながらのレースに終わっていた。
しかし、バーレーンにおいては、このふたりによるホイール・トゥ・ホイールの激しい戦いが展開されていた。そしてロズベルグはあのときのように今季のメルセデスAMGのクルマが2台とも完全な状態であれば、メルセデスAMG内での順位は「まだ決まっていない」と主張している。
「ドライでは僕のほうがよかったし、雨なら彼のほうがよかった」、とロズベルグは付け加えた。
今シーズンは、ここまで予選でもハミルトンのほうが3勝1敗とロズベルグをリードしている。だが、昨年はスペインGPの舞台であるカタルーニャ・サーキットで2008年のF1チャンピオンであるハミルトンを抑えてポールポジションを獲得したのはロズベルグのほうだった。
ロズベルグも、今週末のスペインGPでは「ルイスと戦う上では、ポールポジションが非常に重要になる」と認めている。
ハミルトンとロズベルグの関係は、まだお互いに子供だったころにまでさかのぼるものだ。だが、ここへきてふたりは世界のモータースポーツにおいて最高の栄誉となるF1チャンピオンという称号を争う状況に置かれている。
ロズベルグもこのことでふたりの個人的関係が昔よりも「少し難しくなった」と認めている。
「でも、幸運なことにこういうことはすでにもう僕たちは経験してきているんだ。カート時代からね」、とロズベルグは付け加えた。