マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエが、マクラーレンの新人ケビン・マグヌッセンについて、かつてルノーに在籍していたビタリー・ペトロフやロマン・グロージャン(ロータス)と同じように、ルーキードライバーとして耐えなくてはならない過程を乗り越えようとしているところだと語った。
ブーリエは、かつてペトロフやグロージャンのボスとして、いろいろと批判されることの多かったドライバーたちをF1になじませるために苦労してきた経験を持っている。
デンマーク出身の若手ドライバーであるマグヌッセンについては、F1デビュー戦となった今季の開幕戦オーストラリアGPにおいていきなり表彰台に上るという素晴らしいスタートを切っていた。だが、それ以後は彼自身もマクラーレンも調子を落としている。
ブーリエは、マグヌッセンの成長に関して、かつて共に働いたロシア人ドライバーのペトロフやフランス人ドライバーのグロージャンのことを思い出しながら次のように語った。
「彼らは同じ過程をたどっているし、残念ながら、まだ学んでいるところなんだ」
「彼らには経験が必要だし、クルマを理解できるようにならないとね」
「F1カーのセットアップは、下位カテゴリーのクルマにくらべるとはるかに複雑なんだ。だから、今はそれを学んでいる途中なんだよ。それに、今のクルマは運転することがそれほど簡単ではないから、そのことも彼を苦しめている」、とブーリエは付け加えた。
マグヌッセン本人も、素晴らしい結果に終わった開幕戦以降ここまでの4レースでは非常に難しいレースもあったが、それがいい「勉強」になったと次のように話した。
「現時点では、僕にとってはすべてが学習だよ。いい成績を残すことも必要だけど、同時にその過程で学んでいくことも必要なんだ」