かつてフェラーリのチーム代表を務めていたチェーザレ・フィオリオが、今月14日(月)に突然辞任が発表されたフェラーリの前チーム代表ステファノ・ドメニカリは、フェラーリの新たな「いけにえ」にされたに過ぎないと語った。
かつて現FIA(国際自動車連盟)会長のジャン・トッドと、7度F1チャンピオンとなったミハエル・シューマッハによってフェラーリが黄金時代を迎える前にフェラーリのチーム代表を務めていたフィオリオは、今回のドメニカリの辞任を、3年前にフェラーリを離脱したアルド・コスタ(現メルセデスAMG/エンジニアリングディレクター)の件になぞらえている。
「ステファノ・ドメニカリが、その前にいけにえにされたアルド・コスタと同じような形になったのは残念だ」
『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ったフィオリオは、次のように続けた。
「それは、成功や失敗の本当に理由を分析することなく、本当に単純な見方しかできていないということだ」
だがフィオリオは、ドメニカリの後任であり、これまでF1では無名の存在であったマルコ・マティアッチには、力を発揮するチャンスが与えられるべきだと考えている。
フィオリオは、マティアッチにF1経験がないからといってそれを致命的な欠陥だと考える必要はないと考えているようだ。
「産業の種類に関係なく、管理的判断の80パーセントは似たようなものだ」
「特定の分野における知識や経験が求められるのは20パーセントだけだよ。だが、そうした経験というものは1か月や、あるいは1年あったとしても身に付けられるものではない」
そう語ったフィオリオだが、マティアッチには時間が残されている、と次のように締めくくった。
「要するに、2014年はすでにメルセデスAMGのものだということはみんな分かっているのだからね」