F1のエンジンメーカーは、V6ターボエンジンの音量アップの方法として、エキゾーストパイプに注目している。
今年のF1では、従来の自然吸気V8エンジンに比べてエンジン音が大幅に小さくなったことに不満の声が上がっており、F1最高責任者バーニー・エクレストンは、エンジンサプライヤーのメルセデス、フェラーリ、ルノーの3社がこの問題の改善に取り組むと話していた。
しかし、音量を大きくアップするには一から再設計が必要だ。エクレストンはイギリスのテレビ局『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に対し、次のように話している。「空気はすべて、エキゾーストパイプと呼んでいるものの端から出る」
「従って、もっと良い音にするために、彼ら(エンジンメーカー)がその部分に何かできるかもしれない」
18日(金)にF1中国GP(20日決勝)で、3つのエンジンサプライヤーが「音」に取り組む最初のミーティングに臨んだ。
ルノーのロブ・ホワイトは、V6が以前の自然吸気V8エンジンのような音になることは絶対にないと話している。
「どういう行動を取るにしろ、その範囲については現実的になる必要があると思う」とホワイトは中国で記者らに話した。
メルセデスのアンディ・コーウェルは、「音を変えるために、おそらくテールパイプに対してやれることがある」と話している。
一方、元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、新しいエンジンには、ほかにもっと評価すべき点があると指摘している。
「このエンジンが非常にパワフルで、再生可能エネルギーを入れれば750馬力以上出ることを忘れてはいけない」とクルサードはオーストリアのスポーツ情報サイト『Laola1』に語った。
「音の大きいF1の大ファンだけれども、チャーリー・チャップリンの時代には、映画も音がまったくなかったのに、それでも人々は楽しんでいた」
「確かに、もう少し音量が上がっても悪いことはないけれどね」とクルサードは付け加えている。