今週の月曜日(14日)に、フェラーリのチーム代表であったステファノ・ドメニカリが辞任したとのニュースが流れた。形の上では辞任だが、事実上はこれまでの成績不振の責任を負わされたものだとの見方が一般的だ。
このドメニカリのフェラーリ離脱に関して、F1関係者の反応は大きく2つに分かれているようだ。2007年以降F1タイトルを逃し続けてきているイタリアの名門チームには、まさしくドメニカリが辞任あいさつで述べたようにチームを「刷新」することが必要だと考えている者たちもいる。
だが、元F1ドライバーで、現在は解説者を務めているマルク・スレールは、ドイツの『Sky(スカイ)』に対し、「フェラーリの問題はドメニカリじゃない」と語った。
スレールは、フェラーリが抱えている問題の大部分は、今季用のフェラーリ製V6ターボエンジンにあると考えている。
スレールは、メルセデスAMGが明らかにリードしている中、「ルノーが大きな進歩を見せている一方で、フェラーリは取り残されてしまっている」と続けた。
もうひとりの元F1ドライバーであるクリスチャン・ダナーも、『n-tv』に次のように語り、間違った方向へ責任を転嫁しようとするフェラーリの文化を批判した。
「ルカ・ディ・モンテゼモーロ(フェラーリ会長)は、フェラーリが勝てていないときには、すべて自分たち以外のせいにする傾向がある」
「だから、フェラーリが作ったエンジンがあまりよくなくて燃料をたくさん消費してしまうと、それはフェラーリの問題ではなくF1の問題だということになってしまうんだ」
そのモンテゼモーロは、イタリアのメディアに対し、新たにフェラーリのチーム代表となったもののこれまでまったくF1での経験を持たないマルコ・マティアッチが早く期待に応えられるよう支援をしていくつもりだと次のように語った。
「私ももっとパドックにいる時間を増やしていく。成功を取り戻すために、誰もができる限りのことをしなくてはならない」