給料を払わなければストライキも辞さないと、何人かのF1ドライバーがチームに強硬な姿勢を見せている。
ドイツ『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』誌によると、キミ・ライコネン(フェラーリ)のマネージャー、スティーブ・ロバートソンとロータスのチーム代表フェデリコ・ガスタルディが先日、バーレーンのパドックで口論を繰り広げる様子が目撃された。
どうやらフェラーリに移籍したライコネンは、ロータスから2013年の給料を全額払ってもらっていないらしい。
同誌はまた、ロマン・グロージャン、ニコ・ヒュルケンベルグ、エイドリアン・スーティル、小林可夢偉の各選手が現在あるいは元所属のチームによる支払いを待っている状態だと伝えた。
F1ドライバーたちは選手の権利団体であるGPDA主導により、給料未払いが常態化した場合、ストライキを起こす旨の宣誓文に署名している。
同誌はまた、GPDA未加入のライコネン、F1でも指折りの高給取りであるルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)の両名は、この一文への署名を拒否したと報じている。
この件でヒュルケンベルグは、ことば少なだ。
「会合で話し合ったことがらは、口外しないことにしている」と、ヒュルケンベルグ。彼は今季、ザウバーからフォース・インディアに移籍した。
そんなヒュルケンベルグも、ドライバーにとって給料未払いは問題だと認めている。
「確かに問題だよ。チームだってバカじゃない。実力的には劣るかもしれないが、ドライバーを替えれば済む話だからね。やはりチームに分がある」
同時にヒュルケンベルグは、チームが置かれている状況にも一定の理解を示す。
「彼らも好きで(給料未払いを)やっているわけじゃない」「とにかく金がないんだ。何しろF1は金食い虫だから」