F1カナダGP主催者、フランソワ・デュモンティエールがレースの将来に懸念を抱いている。
彼がモントリオールの仏語紙『La Presse(ラ・プレス)』に語ったところによると、会場のサーキット・ジル・ビルヌーブは、今年6月で切れる開催契約の延長についてF1権利団体との交渉を早急に決着させる必要があるという。
「2014年の大会まで2ヶ月しかない。急がないと」と、普段は表舞台に出ないデュモンティエールは話す。
「残念ながら、カナダGPの継続は保証されていないのが実情だ」
バーニー・エクレストンとは「2015年から2024年までの」新たな10年契約を目指して話し合っていると、デュモンティエール。
もっとも、彼が結ぶべき契約相手はF1に留まらない。大会コストを共同で負担している連邦政府、州政府、市役所といった様々なレベルの行政機関との契約更新も必要だ。
「時間はまたたく間に過ぎたというのに、契約書の署名欄には誰のサインもない」
デュモンティエールとしては、6月のレース開催までに契約を済ませたいという。
「6月の大会が過ぎたら、私が持つレース開催の権利は消えてなくなる」「今まさに行動しなければならない」と、デュモンティエールは焦り気味だ。
交渉相手のひとつであるモントリオール市のドニ・コデール市長は、「今後数週」で契約は締結できると、「大きな自信」を見せている。
「こうした(遅れ)は良くあることだ。特に10年契約といった類のイベントになるとね」
「私もグランプリは開催してもらいたい。責任ある体制でね。それが絶対だ」
カナダ政府、ドニ・レベル運輸大臣の広報担当は次のように話している。「我々は、モントリオールの一大イベント存続に向けてパートナーと一致協力している」
「だが、連邦政府の関与には税金の投入が不可欠だ。懐勘定をおろそかにはできない」