世界において、フェラーリというブランド名が依然として大きな力を持っていることは間違いない。だが、その一方でマラネロに本拠を置くF1チームのフェラーリはその輝きを失いつつある。
そう考えているのは、かつてベネトンやルノーのチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレだ。イタリアのラジオ局『105』から、フェラーリは今でも「素晴らしい」と思うかと尋ねられた63歳のブリアトーレは次のように答えた。
「ブランドは素晴らしいよ」
「チームに関しては、現時点ではかなり難しいね。そのブランドは世界中で非常に大きな力を持っているが、F1での競争力においては素晴らしいとは言えないよ」
事実、フェラーリがF1タイトルをとったのは2007年のキミ・ライコネンが最後だ。そして、今シーズンはF1ドライバーの中でも最も高給取りだと言われているフェルナンド・アロンソがチームに加わってから5年目を迎えているが、この間フェラーリはタイトルに手が届かずにいる。
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、8日(火)に次のようにコメントしている。
「ドメニカリ(ステファノ・ドメニカリ/フェラーリのチーム代表)の中では、この状況が変わることはないのではないかという恐れが大きくなりつつある」
今では、アロンソがジェンソン・バトン(マクラーレン)のシートを奪う形でマクラーレンに復帰し、2015年にスタートするホンダとの新たな時代をリードしていくことになるのではないかとの推測が日増しに大きくなってきている。
『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』はさらに次のように続けた。
「フェルナンドも最後にタイトルを取ってからすでに8年目を迎えている。彼がほかのチームへ移籍するのを防ぐことができるだろうか?」
アロンソ本人も、F1バーレーンGPが開催された先週末のバーレーンにおいて、自分が2010年にフェラーリに移籍してきたときには、比較的早く3度目のタイトル獲得ができるだろうと思っていたと語った。
そのアロンソは、今年のバーレーンGPでは9位に終わっている。
アロンソはこれに関してドイツの『SID通信』に対し、次のように語った。
「この結果は真実を物語っているよ。現時点では僕たちはチーム別ランキングでやっと5番手にいるんだ」
「この結果は今の僕たちの力を示している。それが真実さ」、とアロンソは付け加えた。