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変更するのはエンジン音のみとFIA会長

2014年04月08日(火)23:22 pm

F1の新しいV6ターボエンジンの音量を上げることについては、大半のF1関係者が賛同している。

F1統括団体FIA(国際自動車連盟)の会長ジャン・トッドは、「この問題をF1にかかわるエンジンメーカー3社と共に検討する」と明かしている。

しかしトッドは、音量について声高に不満を口にしているのは苦戦しているチームだ、とも話している。セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が今年のエンジン音を「クソ」と批判した際は、書面で叱責もしている。

「ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が文句を言っていたかい?」とトッド。「セバスチャン・ベッテルが去年文句を言っていたかい?」

だが、エンジン音について変更するためには、現在圧倒的な強さを誇るメルセデスエンジンを使うチームの同意を取り付ける必要がある。

「全チームの同意が必要だ。それがなければ何も変えられない」とトッド。

一方、エンジン音以外にも、問題の多い燃料流量計の廃止や、燃料量の増加、レース距離の短縮などのルール変更を求める声もある。しかしトッドは、独走状態のメルセデスAMGにライバルチームが追いつく方法は、それ以上にいい仕事をすること以外にないという立場だ。

「メルセデスAMGは強いようだ。では“(メルセデスAMGを)スローダウンさせよう”と指示する力など私にはない」とトッドは語る。

こうしたトッドの態度をメルセデスAMGは歓迎している。

「ジャンは非常に賢明な方針をとっていると思う」とメルセデスAMG技術部門のエグゼクティブディレクターであるパディ・ロウが語っている。「これでああいったこと(ルール変更を求める動き)が全部、終わってくれないかと願っている」

しかし、エンジン音に関しては別の問題だ。メルセデスAMGも、ファンの声に耳を傾けるべきだと賛同している。

「これが問題になっているなら、取り組もうじゃないか。何ができるか解明しよう」とメルセデスAMGビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフ。「だが、これは限られた問題であって、このスポーツ全体についてではない」とヴォルフは釘を刺している。

一方トッドは、エンジン音が静かになったことにも良い点があると話している。

「情熱と感情に訴えるには、ある程度の音が必要だ」と認めるトッド。「もっと大きな音を実現できるかどうか検討しなければならない」

「友人のバーニーは補聴器を持っている。彼の聴力は音でやられてしまったからね」とトッドは『Times(タイムズ)』に話している。

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