新しいエンジン音を「クソ」と批判したセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が、FIA(国際自動車連盟)会長ジャン・トッドからしっ責を受けた。
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』と『Tagesspiegel(ターゲスシュピーゲル)』は、チーム関係者からの情報として、トッドがベッテルに個人的な手紙を送り、批判的なコメントでF1の評価を落とす危険性があったことを注意したと伝えている。
『Auto Bild(アウト・ビルト)』は、これを受けてベッテルが新しいV6ターボエンジンの音についてF1バーレーンGP(6日決勝)を前に次のように語ったと報じた。
「批判したからといって、もうF1が好きではないということじゃないよ」
「今も世界最高のクルマで最高のドライバーたちと競い合っている」
「現時点では、それほど素晴らしいサウンドではないかもしれない。それでもF1はモータースポーツの頂点だ」
「僕がサウンドを気に入らないのはまだ勝っていないからだ、とみんな考えていることに気がづいた」とベッテル。「でも、僕は気にしない」
「自分の言ったことを貫くよ。僕は古いF1のファンなんだ」
ベッテルは、自分の発言が「問題」を引き起こしたことは認めているが、次のように話している。
「僕はいつも、言うべきことがあるなら言うべきだと考えてきた。急に取り繕うようになるのはいいことじゃない」
バーレーンでは、トッドとフェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモーロ、F1最高責任者バーニー・エクレストンが2014年のルール変更について話し合う場を持つことになっているが、ベッテルはこれを歓迎している。
「ミスター・トッドが来ているのなら、いくつか話し合うのは理にかなっている」というベッテルの言葉を『SID通信』が伝えている。
だが、V6ターボエンジンのサウンドをめぐる論争も、そろそろ終わりになるかもしれない。
エンジン音について声高に批判していたオーストラリアGP主催者のロン・ウォーカーが、ほかのプロモーターを集めて会談を行うとされていたが、『Telegraph(テレグラフ)』によると、これはキャンセルになったという。
また、4日(金)にチーム代表らとのミーティングで、「音について否定的な態度を取るのはやめてくれ、もう十分だ」とエクレストンが言われたと記事は伝えている。