エイドリアン・スーティル(ザウバー)は、6日(日)の2014年F1第3戦バーレーンGP決勝に水分補給なしで臨む。
長身で体重もそれなりにあるスーティルは、冬の間におよそ4kgの減量を施した。2014年はエンジン周りが重く、車輌の最低重量は2013年から50kg増えて692kg、それにドライバーの最低体重を足したものが規定重量となっている。そのしわ寄せが大きいスーティルは不満でいっぱいだ。
本人によると、筋肉をさらに落とすためトレーニングもままならず、ほとんど飲食をとっていないという。彼は頭をコツンと叩いて「ここの働きが鈍くてね」と言うのだった。
それだけではない。ザウバーは車体もフェラーリ製エンジンもオーバーウェイト気味で、何とか車重を軽くしようと、チームはあれやこれやと部品を取り払っている。そのうちのひとつが500gのドリンクボトルだ。
スーティルの他にも、超人的な体力の持ち主であるフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)も、こんな話を打ち明けてくれた。彼は酷暑のマレーシアで、何と飲料無しでやすやすとレースを行っていたのだ。
「かつてはマレーシア用に特別なトレーニングプログラムを組むことが必要だった」と、バーレーンで語るアロンソ。
「でも今年は飲料システムなどいらないとチームに言ったんだ。新しいマシンはそれほど体力的にきつくないのでね」