ケータハムでは、今週末のF1バーレーンGP(4月6日決勝)の金曜フリー走行1回目で、小林可夢偉に代えて控えドライバーのロビン・フラインスを走らせることになっている。
そのフラインスが、F1において中団グループに位置するチームが、十分な資金を持ち込むことができないドライバーを控えドライバーとしてやとうことはほとんどないと語った。
オランダ出身ドライバーであるフラインスは、現在F1のシートを狙うドライバーの中でも非常に才能に恵まれたひとりであると考えられている。だが、そのフラインスもF1のパドックで自分の居場所を見つけるのに苦労していた。
昨年はF1の下位カテゴリーであるGP2で数レースに参戦するとともに、ザウバーのテストドライバーを務めていたフラインスだが、最終的には財政的な問題によりそのポジションを失っていた。
だが、22歳のフラインスは今年ケータハムの控えドライバーに迎え入れられ、ついに今週末のF1バーレーンGPの金曜フリー走行1回目に走行するチャンスを得ることになった。
ドイツの『Suddeutsche Zeitung(ズードイチュ・ツァイトゥング)』から、このチャンスを得るためにいくら支払う必要があったのか、との質問を受けたフラインスは「何も言えないんだ」としながらも、次のように続けた。
「でも、僕は、単に金にだけ興味を示すのではなく、僕をF1ドライバーとして育てたいと思ってくれるチームを見つけることができて幸運だったよ」
さらにフラインスは、何人かのドライバーたちは単に幸運な星のもとに生まれただけだと次のように発言した。
「何人ものドライバーは裕福な家庭で育っている。父親が大きな会社のCEO(最高経営責任者)だったりね」
恐らく、マルシャのマックス・チルトンのようなドライバーを指してだと思われるコメントを行ったフラインスは、次のように締めくくった。
「僕の場合はもっと大変なんだ。自分でお金をかきあつめなくてはならないんだからね」
今週末のバーレーンGPフリー走行1回目には、フラインスと並んで、ほかのチームでも2人のドライバーがレギュラードライバーに代わってステアリングを握ることになっている。1人は昨年ケータハムでドライバーを務めていたザウバーのギド・ヴァン・デル・ガルデ、そしてもう1人がウィリアムズの新人、フェリペ・ナスルだ。
初めて金曜フリー走行を担当することになったナスルは、母国ブラジルの『Globo(グローボ)』に次のように語った。
「ベンチにいる者にとって、この90分のセッションはとても重要なものなんだ。そして自分に何ができるのかということを示したいと思っているよ」