F1最高責任者であるバーニー・エクレストンの訴訟問題が今週、彼の方に有利に展開したようだ。
ドイツのメディア・グループであるコンスタンティン社がエクレストンに対して起こしていた損害賠償裁判は、イギリスの高等裁判所によって請求棄却の判決を受けていた。同社ではこれに対して控訴を行っていたものの、再びその請求が裁判官によって27日(木)に棄却されたことが明らかとなった。
『Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)』が報じたところによれば、ニューイ裁判官は、もしコンスタンティンが「この件に関してさらに訴訟を継続することを望むのであれば、その請求は控訴院に対してなされるべきだった」とその棄却理由を述べたという。
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コンスタンティンは最初にエクレストンに対して起こした元銀行家ゲルハルト・グリブコウスキーがらみの汚職容疑での訴えには敗訴したものの、同社の弁護士は、コンスタンティンは「断固として訴えを継続してゆく」ことを認めている。
一方、F1ビジネスの記者として知られるクリスチャン・シルトは、コンスタンティンは27日(木)に、かなりの額に登る訴訟費用の支払いを命じられたと語った。その内訳は、自社分として1000万ドル(約10億2700万円)、エクレストンの家族信託であるバンビーノ分として同じく1000万ドル、そして前アドバイザーのスティーブン・マレンズに250万ドル(約2億5700万円)であるという。
だが、ニューイ裁判官は、エクレストンに対しても自らの1300万ドル(約13億3500万円)という巨額の訴訟費用のうち半分を負担するよう命じたようだ。その理由は、エクレストンが「信頼性のない証拠」を提出するなど、「信頼のおけない」証人であったためだという。