F1の最高責任者バーニー・エクレストンは28日(金)、今年から新たに導入されたV6ターボエンジンの音は当初思っていたよりも大きいと語った。
エクレストンは3回行われた開幕前テストの場に1度も姿を見せておらず、F1開幕戦オーストラリアGPにも姿を現さなかった。開幕戦のオーストラリアでは、今年からエンジン音が小さくなるということで大きな論争を呼んでいたV6ターボエンジンが注目された。
今年は、昨年までの2.4リッターV8エンジンから1.6リッターV6ターボエンジンへとルールが変更されている。
エクレストンはF1第2戦マレーシアGP(30日決勝)の舞台となるセパン・インターナショナル・サーキットのピットレーンで、フリー走行2回目が行われている時に『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』へ「テレビで聞くとひどい音だ」と語った。
エクレストンのすぐ隣には、シンガポールの大物企業家である王明星の姿があった。同氏はF1第14戦シンガポールGP(9月21日決勝)の中心的な人物であり、シンガポールでのグランプリはナイトレースが大人気だ。エクレストンは次のようにコメントした。
「王氏はエンジン音について不満を口にしていた」
「私も王氏も今年のエンジン音は思っていたよりも少し大きいと思うという話をした。ただ、もう少しだけ大きくすることができれば、ちょうどいいだろう」
オーストラリアGPのプロモーターであるロン・ウォーカーがエンジン音について痛烈な批判を展開したのを受けて、エクレストンは28日、グランプリのプロモーターは皆不満を言ってきていると明かした。
王は「グランプリの開催権料を減らさなければならないだろう!」と言って笑った。
しかし王によると、「シンガポールは市街地コースであり、エンジン音に魅力がなければならない」ため、エクレストンが27日(木)にシンガポールの大臣と会談したという。
一方、エクレストンは初めてV6ターボエンジンの音を聞いて、少し安心したと語っている。
「何も音が聞こえないという話を聞いていたが、実際にはそんなことはないとわかった」