今シーズンからF1に導入された新たなV6ターボによる「パワーユニット」のトラブルに泣かされているルノーだが、今週末のF1マレーシアGP(30日決勝)では、さらなる「問題」と格闘することになりそうだと考えている。
シーズン開幕前に行われたテストではまともに走行することすらできなかったルノーエンジンだが、開幕戦のオーストラリアGPに向けて懸命の改良を行った。だが、ルノーエンジンを搭載するほとんどのチームは完走さえままならない状態で、4年連続F1チャンピオンであるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)もパワーユニットのトラブルが原因で途中リタイアとなっていた。
ルノーのレース担当責任者であるレミ・タフィンは、今週次のように語った。
「メルボルンではいろんなクルマに多くの問題を抱えた。だが、我々はヴィリーにある研究室でそれらの問題に対応した」
「ほとんどは修理ができているし、残っている問題についてもセパン(マレーシアGP開催地)の金曜日までには対処できるだろう」
「もっと問題が発生する可能性もあると考えてはいるが、その影響を最小限にするためにこれまでよりももっと迅速に対応することができるはずだ」
ルノーがそうした深刻な問題を抱える中、ライバルであるメルセデスAMGのニコ・ロズベルグがオーストラリアでの開幕戦を支配し、優勝を飾った。だが、チームメートのルイス・ハミルトンは、予選でポールポジションを獲得するも、決勝ではやはりエンジンのトラブルでリタイアを余儀なくされている。
開幕戦の勝者ロズベルグは、今週末のマレーシアGPでも再び優勝を狙うつもりだ。
「間違いなくそれが僕の目標だよ」
クアラルンプールで『Bild(ビルト)』紙にそう語ったロズベルグは、次のように続けた。
「でも、あのチーム(レッドブル)を甘く見ることはできないよ。彼らは何年もF1を支配してきているからね」
「僕たちはすべての部分に対して100パーセントの力を注ぐだけさ」、とロズベルグは付け加えた。