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燃料センサー製造会社は強気な態度、レッドブルに反論

2014年03月20日(木)12:26 pm

今年、F1に導入された燃料流入量の計測センサー。製造元のメーカーは、レッドブルの不正問題にひと事といった面持ちだ。

2014年F1開幕戦オーストラリアGP決勝で2位に入賞したダニエル・リカルド(レッドブル)が失格。理由は、燃料流入量が今年から厳しくなった割合を超えたためだ。4年連続チャンピオンチームであるレッドブルは、これを計測機器メーカー、ジル・センサーズの責任としている。

「(ジル・センサーズの)デバイスには明らかに個体差がある」とオーストリア『Servus TV(セアヴスTV)』に語るのは、レッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコだ。

「計測が不正確なんだ。我々に言わせれば、規則で決まっている(1時間あたり100kgの)範囲内にちゃんと収まっていた」

だがイギリス企業のジル・センサーズは、メルボルンのレースで製品が物議をかもしたことを受け、彼らの顧客でF1の競技運営を取り仕切るFIA(国際自動車連盟)の支持をもらっていると強気の態度を示している。

「(オーストラリアGPで使われた)わが社の燃料流入量計測装置には、FIAから好意的なフィードバックを受けている。彼らも製品開発に自信を持っている証拠だ。でなければ、スペックを厳格に定めたFIAがそんなことを言うはずがない」と、ジル・センサーズはコメントしている。

レッドブルはリカルドの失格処分に対して異議申し立てをする方向だが、2014年シーズンを支配しそうなメルセデスAMGを追う立場としては、燃料の流入量問題ばかり集中していられない。

レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、彼ら自身は元より、苦戦を強いられているエンジンメーカーのルノーも明らかに進歩を遂げていると自信ありげだ。

「バーレーンの合同テストで、ルノーは持てる実力の10%も発揮していなかった。メルボルンで我々は60%まで回復した」とホーナーは語った。

しかし、ルノーの責任者であるロブ・ホワイトは、次のように警告する。「我々はまだ不振を脱していない。とにかく勉強することが多くてね。今後も挫折を余儀なくされるだろう」

そうは言っても、バーレーンから著しく進化したレッドブルのことだ。マシン設計者のエイドリアン・ニューイがこれから2014年のタイトル争いに本腰を入れるのは想像に難くない。

「開発は、まだまだ着手したばかりだ」と、ニューイ。「運転もままならない状態では、何もできないからね」

今季、ルノーからメルセデスエンジンに乗り換えたウィリアムズ。技術責任者パット・シモンズは、ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に「レッドブルが見せた素早い巻き返しは、誰にとっても脅威だといえる」と語り、レッドブルを警戒している。

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