フェラーリは、F1統括団体FIA(国際自動車連盟)に対し、チームの不正を取り締まるよう要望した。
2014年からF1は新たにV6ターボエンジン時代に入り、ルールが大幅に変更された。フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモーロはFIAに宛てた公開の書面の中で、「燃料」、「ソフトウェア」、「燃費」に関してルールの「グレーゾーン」が広がったと指摘している。
「こうした点について、どんな策略も許さないよう、FIAは目を光らせるものと期待しているし、必ずそうすると確信している。最近もそうしたことはあったが、このスポーツのためにも2度と起きてはならない」とモンテゼモーロは書いている。
しかし面白いことに、今シーズン最初に技術的な論議を巻き起こしたのはフェラーリだった。
不具合で危険な状態になった場合を想定して義務づけられているターボの安全シールドをフェラーリはつけておらず、ほかのエンジンメーカーであるメルセデスとルノーは不満を持っている。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、フェラーリは重いカバーがなくても自社のターボが安全であることを示してFIAを納得させたが、メルセデスとルノーはその説明を受け入れていないという。
そのため「フェラーリは自発的にプロテクトケーシングをデザインしているようだ」と『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えている。「しかし、準備ができるまでには数戦かかるだろう」と付け加えている。