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レッドブル黄金時代の終焉を歓迎する声

2014年03月12日(水)13:11 pm

レッドブルが圧倒的な強さを見せた時代が終わりを告げようとしていることを歓迎する声が大きく上がっている。

メルセデスAMGのルイス・ハミルトンは、『Express(エクスプレス)』に次のように語った。

「ひとつのチームが4年にもわたって、あれほどまで徹底的にほかのチームをやっつけるのは、このスポーツにとっていいことではないよ」

「世界中を旅してさまざまな国の人たちと出会うんだ。彼らはこれまではよくF1を見ていたけど、もう見たいとは思わないと言っているよ」

さらに、マクラーレンのジェンソン・バトンも、レッドブルがトラブルを抱えているのはF1にとってよいことだという意見には全く同感だと、『Telegraph(テレグラフ)』へ次のように語った。

「僕たちがそんなふうに考えているのは残念なことだけど、それが事実なんだ。彼らはこれまで強過ぎたよ」

しかし、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、メルセデスAMGが優位に立てば、2014年もまた退屈なシーズンになるだけだろうとほのめかしている。ホーナーは、『Mirror(ミラー)』へ次のように語った。

「もし彼ら(メルセデスAMG)が、メルボルン(F1オーストラリアGP/16日決勝)においてライバルたちを2周遅れにしてゴールしたとしても、驚きではないだろう。シーズン前テストで我々が目にしてきたことを考えればね」

「彼らはより多くの資金を、より早い段階から投入していた。それによって自分たちをいい位置に持ってきたんだ」

ホーナーは、2014年シーズンには「パワーユニット」が重要な意味を持つだけに、主なライバルであり、自らパワーユニットの製造も行っているメルセデスAMGやフェラーリに比べると、ルノーからエンジンの供給を受けるレッドブルは若干不利な立場に置かれていると『Guardian(ガーディアン)』へ次のように述べた。

「メルセデスAMGやフェラーリに比べれば、我々のチームにおけるシャシーとエンジンとの関係は明らかに異なっている」

「我々においては、完全に統合されたものではないからね」

しかし、レッドブルのオーナーであり、世界的エナジードリンクメーカーの総帥であるディートリッヒ・マテシッツでさえ、2014年シーズンにこれまでと違うチームがトップに立つのは、F1にとって歓迎されることかもしれないと考えているようだ。

「私の中では2つの心臓が脈打っているんだ」

ドイツの『DPA通信』にそう語ったマテシッツは、次のように続けた。

「ファンとしては、再びワクワクすることになってうれしいと思う。我々の優位性は損なわれることになりそうだからね」

最近、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がまともに走ることもできないことで「かんしゃく」を起こしたという報道がなされていた。それについてはすでに否定されているが、マテシッツは、ベッテルが今年の自分の順位に対して「耐えて」いくだろうと次のように述べた。

「彼が、現在の状況に立ち向かうことができないとは考えていない。チーム全員と同様に、彼もその挑戦を受け入れるよ」

ベッテル自身もオーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』へ次のように語っている。

「僕たちは、ここ数年大きな成功を収めてきたし、多くのことを成し遂げてきた。でも、それがいつまでも続くわけではないと常に分かっていたよ」

メルセデスAMGの会長職にあるニキ・ラウダも、今シーズンのチームの力関係に関する評価については同じ見方をしているようだ。ラウダはオーストリアの放送局『ORF』に対し、次のように述べた。

「あまり言いたくはないんだが、(メルボルンでの)予選上位3番手まではメルセデスエンジンを積んだクルマになると見込んでいるよ」

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