レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーが、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンの後継者にもっともふさわしい人物としてあげられている。
F1の大株主であるCVCキャピタル・パートナーズの関連会社としてF1の商業権を管理するデルタ・トプコ社の関係者が、現在裁判ざたにより追い詰められた状態となっているエクレストンの最有力後任候補者として40歳となるホーナーの名前をあげた。
このニュースは、エクレストンの後任には実際のところ、イギリスの大手スーパーマーケットチェーン、セインズベリーズ社のCEO(最高経営責任者)を辞することになったジャスティン・キングや、F1マーケティングのスペシャリストであるザク・ブラウンなど、外部の人材が登用される可能性が高いとの報道に続いて出てきたものだ。
ロンドンの裁判所が先週、エクレストンが元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーに対して賄賂(わいろ)を支払ったことを認定したことにより、エクレストンの今後の去就がさらに不透明となってきている。もし、83歳となるエクレストンが今年の後半に予定されているドイツでの刑事裁判において有罪となれば、F1の取締役会は間違いなくエクレストンを更迭することになるだろう。
これまで、エクレストンの職を継ぐことには興味がないと繰り返し否定してきたホーナー。そうした状況にあってもまだ自分がエクレストンの後任となることなど「全く考えたことがない」と語っている。
ホーナーは先週、『Sportbusiness International(スポーツビジネス・インターナショナル)』に次のように語った。
「私にはレッドブルでの職務と責任がある。それに、私はバーニーにはあと20年は続けてもらいたいと本当に願っているんだ」
だが、ホーナーがたびたび否定しているにもかかわらず、今週、デルタ・トプコに近い関係筋の者が『Times(タイムズ)』に対して次のように語った。
「クリスチャンが適任なのは間違いない」
「我々は、F1での経験があり、テレビの放映権や商業契約などをまとめることができる人物を必要としている」
「バーニーがクリスチャンを鍛え上げることができれば、多くの取締役たちにとって事実上の解決策となり得るだろう」とその関係者は付け加えた。