F1の全11チームのうち、メルセデスAMGとマルシャだけが2013年とドライバーの組み合わせを変更することなく2014年シーズンを迎えることになる。だが、間違いなく最も大きな話題になっているのはフェラーリのドライバー体制だろう。
2人の元F1チャンピオン、フェルナンド・アロンソと、再びフェラーリへ戻ってきたキミ・ライコネンのどちらが、今シーズンにおいて優位に立つか、さまざまな見方がある。
昨年までアロンソのチームメートであったフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)は、「才能と知性の両方を兼ね備えている」という理由でアロンソ有利と見ている。だが、ライコネンと同じフィンランド出身の元F1ドライバーであるミカ・ハッキネンは、ライコネンのスムーズなドライビングスタイルのほうが高いトルクを発生するターボエンジンには「完ぺき」に合っていると主張する。
1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブも、ライコネンのほうが優位だろうと見ているものの、ハッキネンとは違う理由を挙げた。
これまでにも、ライコネンがタバコを吸っている古い写真が何枚かインターネット上に取り上げられていたが、最も新しいものには2014年の日付があり、34歳となるライコネンが新しいガールフレンドのミントゥとともに喫煙する写真が出回っている。
そしてビルヌーブは、ジェンソン・バトン(マクラーレン)のようにトライアスロンを愛するような非常に健康的なドライバーが多い時代にあって、2014年の新ルールはライコネンにとって公平なチャンスを与えるかもしれないと考えているようだ。
ビルヌーブは、『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』へ次のように語った。
「新しいルールにより、基本的にドライバーは常に限界ギリギリでドライブすることを求められなくなる。身体的にはそれほどきつくないだろうし、キミには合っているかもしれないね」
ビルヌーブはさらに、ライコネンがアロンソとフェラーリの関係をうまく利用できるかもしれないと考えている。間違いなく、2013年にはときおりアロンソとフェラーリの間に緊迫した雰囲気が漂っていた。
「昨年、アロンソはもはやフェラーリ内では人気者ではなかったし、力関係も弱まっていた。彼らは内部でいがみあっていたし、だからこそフェラーリはキミを連れてきたんだ」
「でも、数年前を思い起こせば、キミも同様の悲しい結末を迎えていたわけだし、どうなるかは誰にも分からないよ」