今月父親が急逝するという悲しい出来事が起こったジェンソン・バトン(マクラーレン)にとっては、マクラーレンとロータスの間の新たな争いごとなども含め、現在の状況についてもあまり気にしてはいられない状況かもしれない。
父親を失ったことで、バトンもF1における自分の将来のことを考えたようだ。2009年のF1チャンピオンであるバトンは次のように語った。
「あらゆることが頭をよぎったよ。言えるのはそれだけだ」
バトンにとっては、所属する名門チームのマクラーレンが2013年には悲惨な結果に終わったこともあり、二重の嘆きともなっていた。
さらに、マクラーレンは、長くタイトルスポンサーを務めていたボーダフォンも失い、24日(金)に行われた2014年型車MP4-29の発表の際にはチーム代表のマーティン・ウィットマーシュの姿も見えないという状況となっている。
だが、バトンは、ロン・デニスが最高権威者として復帰したことを歓迎しているようで、次のように語った。
「僕にとっては、今年に向けてうれしいことだよ。変化が必要なときもあるからね」
信頼できる複数の情報源が、声をそろえてウィットマーシュの後任は、24日(金)に突然のチーム離脱が発表されたロータスの元チーム代表であったエリック・ブーリエではないかと予想している。
その動きは、ロータスにちょっとした動揺を生んでいるようだ。
実際、マクラーレンがその2014年型車の写真を公開した直後に、ロータスも新車のE22の写真を公開したが、これはその動揺の現れだと広く受け止められている。
さらにロータスは、少しとげのある形でブーリエの次の職についての示唆を行っている。ロータスは公式ツイッターに、ブーリエのお別れの贈り物は1冊の「Fifty Shades of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレー/アメリカのベストセラー小説)」だと書きこんだ。これは、2014年型車にグレーのカラーリングを施したマクラーレンを暗に示したものだと考えられている。