アメリカの人気ストックカーシリーズNASCARでチームを所有するジーン・ハースが2015年にF1参入を計画しているが、F1最高権威のバーニー・エクレストンは、その実現性に疑問を投げかけた。
産業用ロボットの製造などで実に7億4000万ドル(約754億80000万円)もの財をなしたハースは先ごろ、1チーム分の空きがあるF1に「参入の意志を呼びかける」FIA(国際自動車連盟)の声に応えたことを明らかにした。
ハースは現在、NASCARのドライバー、トニー・スチュワートと共同でスチュワート・ハース・レーシングを運営している。同チームの風洞施設は世界でも指折りといわれ、ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌によるとハースは、米ドルで億単位の予算規模を持つF1チームを立ち上げるつもりだ。
ところがエクレストンは、アメリカ『Racer(レーサー)』誌に、ハースのF1参入は「まずありえない」と発言。理由としてF1のばく大なコストをあげている。
「彼ら(ハース側)は、F1進出について3年も話題にしているんだ」と、F1をビジネス面から報じるキャロライン・リード記者に話すエクレストン。
「たとえ銀行に100億ドルの預金があろうと、下ろして使うのはまた別の話だからね」とエクレストンは締めくくった。