フォルクスワーゲンが、2014年のWRC(FIA世界ラリー選手権)参戦体制を発表した。フォルクスワーゲンは参戦初年度の2013年に13戦10勝という圧倒的な強さでマニュファクチャラーズ、ドライバーズ両方のチャンピオンを獲得しており、今季は世界チャンピオンとして2年連続でのタイトル獲得を目指す。
2014年のチーム体制は2013年と大きく変わらず、モータースポーツディレクターのヨースト・カピートがチーム全体を統率し、3台の「ポロR WRC」での参戦となる。世界チャンピオンの証しであるカーナンバー1はセバスチャン・オジェ/ジュリアン・イングラシア組が、そしてカーナンバー2はヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組がドライブすることになる。さらに、フォルクスワーゲン・モータースポーツからアンドレアス・ミケルセン/ミッコ・マルックラ組がカーナンバー9で参戦する。
カーナンバー1のステアリングを握るフランス人ドライバーのオジェは、2008年にWRCの登竜門であるJWRC(ジュニア世界ラリー選手権)に参戦してチャンピオンに輝き、翌2009年よりワールドラリーカーによる本格参戦を開始。2010年、2011年で計7勝を挙げた後、2012年はフォルクスワーゲン・モータースポーツに移籍し、ポロR WRCの開発を担当。2013年には13戦中9勝を挙げて世界チャンピオンを獲得している。
オジェは、「2013年の11月からマシンのテストや新たなシーズンの準備で大忙しだったが、新しいシーズンに向けて、王座を防衛する準備は万端に整っている」と、連続タイトル獲得に向けての意気込みを語った。
カーナンバー2をまとうフィンランド出身のラトバラは、2013年にフォルクスワーゲン・モータースポーツに加入し、1勝を含む7度の表彰台を獲得。最終的にはドライバーズランキングは3位となり、フォルクスワーゲンのマニュファクチャラーズチャンピオン獲得に大きな役割を果たしている。
3台目のポロR WRCを担当するノルウェー人ドライバーのミケルセンは、2006年にWRCデビューを飾り、2011年と2012年には2年連続でIRC(インターコンチネンタルラリーチャレンジ)のチャンピオンを獲得。2013年は第4戦のポルトガルから9戦に出場し、自身の最高位を更新。2014年からの本領発揮が期待されるドライバーだ。
<フォルクスワーゲン・モータースポーツ主要メンバー>
モータースポーツディレクター:ヨースト・カピート
テクニカルディレクター:ウィリー・ランプ
テクニカルプロジェクトマネージャーWRC:フランソワ・クサビエ・ドゥメゾン
エンジン開発部長:ドナトゥス・ビッヘルハウス
WRCチームマネージャー:スベン・スミーツ
2014年のWRCは、1月19日(日)のモナコでの開幕戦を皮切りに、全13レースが行われる。