フェリペ・マッサは、2010年のホッケンハイム(ドイツGP/第11戦)で優勝をあきらめなくてはならなかったことが、フェラーリでの8年間の中で最悪の出来事だったと明かした。
「僕にはチームオーダーが発せられ、それに従うしかなかった。そのことはプロとしても、個人としての視点からも、すごくいやだったよ」
「もちろん、2009年にハンガリーで起こった事故もすごく嫌な出来事だった。死んでいたかもしれないからね」
2009年の第10戦F1ハンガリーGPの予選中に、前を走行していたブラウンGPのルーベンス・バリチェロのF1カーからはずれた部品がマッサの頭部を直撃。マッサは頭がい骨を骨折する大けがを負い、そのシーズンを棒に振っていた。そのときのことに関し、マッサは次のように続けた。
「でも、ルーベンス・バリチェロのクルマのパーツが僕に当たったときのことは覚えていないんだ。何が起こったのかは分かっているし、もちろん、治癒するのに長い時間がかかったことは覚えているけれど、事故そのものについては記憶がないんだ」
「だから、そのことはホッケンハイムで起こったことの記憶ほど悪いものじゃないよ」
マッサは、2014年からウィリアムズでステアリングを握る。