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マッサ不調の原因は恐怖心にあらずとクビサ

2013年12月18日(水)13:01 pm

F1において将来を期待されながらも、約3年前にラリー中の事故でF1ドライバーとしてのキャリアを断たれたロバート・クビサは、フェリペ・マッサ(フェラーリ)の不振原因は事故の「恐怖」によるものではないと考えている。

クビサがクラッシュする2年前の2009年、F1ハンガリーGPの予選中に、前方を走るクルマの脱落パーツがマッサのヘルメットを直撃した。

マッサは手術と休養を経て2010年シーズンからF1に復帰したが、その走りは以前と比べて精彩を欠いていた。そして、フェラーリはマッサ放出を決断し、マッサは2014年シーズンの所属先にウィリアムズを選んだ。

クラッシュの経験が高速レースへの「恐怖」につながり、マッサの走りがにぶったのかと問われたクビサは、イタリアの『La Repubblica(レプブリカ)』に「複雑な問題だね」と応じ、こう続けた。

「ドライバーはただ運転しているだけじゃないんだ。だけど、マッサの問題は恐怖とはなんの関係もないと思いたいね。マッサ本人もそう言うに違いないさ」

「クルマに乗るとものすごく集中するから、恐怖を感じるひまはないよ。走りに影響するものはもっとほかにある」

では、その走りに影響するものとは何かと問われたクビサは「チームメートが人食いだったという不運さ」と、クビサにとって親しい友人であるフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)に言及した。

2010年のフェラーリ加入以来、アロンソはフェラーリ内で絶対的な力を持っている。時にアロンソのサポートにまわりながら、マッサはこの4シーズンを戦ってきたのだ。

2013年シーズンのWRC2チャンピオンとなり、来年からはフォードと共に最高峰カテゴリーWRC(世界ラリー選手権)で走るクビサは、F1を4連覇しているセバスチャン・ベッテル(レッドブル)よりもアロンソを高く評価する一人だろう。しかしその質問をぶつけられたクビサはこうはぐらかした。

「ドライバーとして、その質問には答えるべきじゃないね」

「ベッテルは波に乗っていると思うよ。ものすごく強いチームで強い状況だったら、とてつもない自信をもてるだろう」

「F1で上位10位にいるドライバーは誰だってそういう、無敵みたいな状態にあるんだ」

「一方、勝利に向けて必死に努力しているのに低迷が続くアロンソのような状況で、チームも同じ状況にあるとしたら、普通じゃ足りないんだから死にものぐるいにもなるよね」

「そう考えると、ベッテルは勝利に続く一本道にいるようなものだよ。アロンソは角をひとつ曲がるたびに道を探す迷路にいるのにね」

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