F1復帰を目指すヘイキ・コバライネンは、新人のケビン・マグヌッセンが来季、マクラーレンで成功する保証はまったく無く、2014年シーズンがマグヌッセンの今後を左右しかねないとの見解を明らかにした。
イギリスの名門チームであるマクラーレンは先日、セルジオ・ペレス(マクラーレン)を放出し、新人ドライバーのマグヌッセンを来季のレースドライバーに抜てきすると発表。世間を驚かせた。
「チームの決断に、いまだびっくりしている」とペレス本人も驚きを隠せない。
「この件について、僕は知らなかった。実際、僕の契約書はすでにサイン済みだった。だから、驚いたよ」とペレスはブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に語った。
マクラーレンがペレスの替わりにフォーミュラ・ルノー3.5シリーズのチャンピオンであるマグヌッセンと契約したことについて、「正しい決断だったかどうかは、時間がたてばわかる」とペレスは述べた。
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のチームメートとして、2008年から2シーズンに渡ってマクラーレンに在籍したコバライネンも、マグヌッセンの起用を決めたマクラーレンの懸けがうまくいくか否か、定かではないようだ。
「可能性としては、ふたつある。ケビンがうまくやるか、駄目かのどちらかだ」とコバライネン。
さらに、「どっちの可能性が高いか、選ぶのは難しい」と付け加えた。
「マクラーレンは、すっかり彼を信じているようだね。でも、彼が速くて良いドライバーであること以外、彼については何も知らないんだ」とコバライネンは述べている。
マクラーレンは、2007年に新人ながら鮮烈なF1デビューを飾ったハミルトンに匹敵する活躍を、マグヌッセンに期待している。だが、コバライネンは、ペレスを例に挙げ、若手ドライバーの起用を試みるマクラーレンの最近の手法が成果を生んでいないと警笛をならす。
「ハミルトンは、1戦目から表彰台を懸けて戦うことができた。でも、今シーズンのセルジオ・ペレスは期待に応えられなかった」とコバライネンはその理由を説明した。
「彼らはダイヤモンドの原石を磨き上げられると思っていたが、実際にはそうはならなかった」
「とはいえ、マクラーレンには最新鋭の施設と膨大な資金がある。とても強いチームだ。だから、少なくとも理論上はドライバーの抱える問題をすべて解決するための条件を作り上げることが可能だ」
「マグヌッセンが成功する保証はない。でも、少なくとも彼は大きなチャンスを手にすることになる」とコバライネンは述べた。