フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は、規約が大幅に変わる来シーズンのF1で、ドライバーがより大きな役割を果たすことを望んでいる。
2013年シーズンは、性能低下の激しいピレリのタイヤが重要な要素となり、レース完走までクルマをいたわるためにドライバーが遠慮するような場面も見られた。また、エンジニアがドライバーにタイヤをいたわるように指示あるいは懇願する無線も多くあった。
しかし、V6ターボエンジン導入と燃料制限によって、2014年シーズンは賢く走るドライバーが活躍する、とアロンソはブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に語った。
「どんなドライビングスタイルが必要なんだろうね」
「ドライバーの決断がより重要になり、エンジニアの発言力が弱くなるといいね」
5連覇をかけて2014年シーズンを戦うセバスチャン・ベッテル(レッドブル)も、アロンソと同様にドライバーの役割が大きくなるとも考えている。
「考えてみてくれよ。レースで100キロしか燃料が使えないんだ」
「速く走りながらも燃料を節約するなんて、まったく異なる技術を必要とするだろうね」
トップクラスのドライバーたちがその地位向上に期待を寄せる一方で、大幅な規約変更により2014年シーズンはデビューを迎えるルーキードライバーにとっても大きなチャンスとなる。
マクラーレンのケビン・マグヌッセンはこう話している。
「僕だけじゃなく、誰にとっても新しい挑戦なんだ」
「つまり、ほかのドライバーよりも経験が不足していることの影響が少し減るってことだね」
前向きな予測が相次ぐ中、古巣フォース・インディアへの復帰を決めたニコ・ヒュルケンベルグは、来年のレースが始まってみなければ本当のところはわからないと冷静な考えを述べた。
「F1新時代だ。どうなるかは、誰にもわからない」
「レッドブルと、ほかの資金やリソースが豊富なトップチームが上位に入ると言わざるを得ないだろうね」