これまでオーク・レーシングのシャシー製造部門として耐久レース用マシンを製造していたオンローク・オートモーティブが、かつてF1チームオーナーであったギ・リジェと組んで新たな会社を立ち上げたことが6日(金)に発表された。今後同社が製造するレースカーにはリジェという名前が付けられることになる。
新会社では今後、オーク・レーシング用のレースカー製造はもちろん、グループCNマシンや、2015年から新たに各地のル・マン・シリーズへ加えられるLMP3をはじめ、LMP2、LMP1用のプロトタイプマシンを製造するとともに、それらをヨーロッパやアジアに向けて販売することが計画されている。
かつて1976年から1992年まで、自らの名前を冠したF1チームのオーナー兼代表を務め、その後もレースカーの製造に携わってきていたリジェは、今回の提携にあたって次のように述べた。
「オンローク・オートモーティブとの今回の提携は私の会社にとって、とりわけアジアの市場開拓を進める上で非常に重要なものだ。アジアには未来がある。加えて、我々の関係強化により、幅広い種類のレースカーを生み出すことができる」
「私はジャック・ニコレと長く友人関係にあり、リジェの名前を耐久レースの頂点に復活させるにあたり、彼に大きな信頼を寄せている。彼のチームの経験に頼りながら、製造に関する開発推進ができるようになることをうれしく思っている」
これを受け、オンローク・オートモーティブ社長のジャック・ニコレも次のように語った。
「ギと初めて会ったのは2006年のことだった。JS49(リジェが製造していたレーシングカー)を最初に購入したのが私だったんだ。私は彼のモータースポーツにかける情熱に完全に心を奪われたよ。この出会いによって、情熱を基盤とした本当の関係が生まれることになった」
「リジェの造るクルマはF1で成功を収めたし、ル・マン24時間レースで何度もトップ3に入っている。本当に、魔法のようだよ! ファンの心に残るシンボルであり、この名前と提携できることを非常に誇りに感じている」