2015年からマクラーレンと組んでF1復帰を果たすことになっているホンダだが、メルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフは、ホンダがメルセデスのようなライバルエンジンメーカーから人材の引き抜く動きを始めていると指摘した。
ヴォルフは、ホンダがF1界において才能と経験を有する人材を求めるにあたって「礼節をもって」行っていると語るとともに、ホンダがメルセデスのエンジニアを引き抜こうとするのは「ごく普通の」ことだ、とドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語っている。
「我々は非常に競争力のある環境のもとで業務を遂行している。そして、誰もが最高のエンジニアを求めている」
「だから、これは予想できなかったことではない。現在の契約がどうなっているかは分かっているし、もし彼らをとどめておきたいと思うのであれば、適切な時期に新たな契約を結ぶよう取り組むよ」
ヴォルフは、2007年から2008年にかけて完全なワークス体制で臨んだものの期待された結果を残せないままF1から撤退していたホンダが、復帰にあたり人材の引き抜きをしようとしていることに対して非難しなかった。
「現時点では、非常に礼節をもって行われていると感じる」、とホンダの人材引き抜きに関して語ったヴォルフは、さらに次のように続けた。
「我々のエンジニアがそれに深くかかわっているとは感じていない。だが、こういうことは起こるものだ。彼ら(ホンダ)は少しずつ彼らのプログラムを進めていく必要があるからね」
「ある段階で、彼らの人材引き抜きの動きが積極的になるであろうことは想像できたよ」