1997年のF1世界王者ジャック・ビルヌーブは、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が今季のロータスに乗っていたらドライバーズタイトルを取っていたと思っている。
スペインの日刊スポーツ紙『AS』に語ったもので、さすがのアロンソも今年のマシンでは2012年のような活躍を再現できなかったというのがビルヌーブの印象だ。
「彼(アロンソ)の走りは常にハイレベルだ」と、インテルラゴスで語るビルヌーブ。「だが、2012年の走りが今季これまで見られない。去年はすごかった。あんなのは初めて目にしたよ」
「今年は、チームについての(アロンソの)発言や何やで、負のエネルギーが充満しているね」
来年アロンソは新しいチームメートを迎える。
「(キミ)ライコネンと(どう戦う)かな?」といって来年を占うビルヌーブ。「今年のロータスは素晴らしいマシンだ。僕にいえることは、今季のロータスだったらアロンソはチャンピオンになっていただろう」
アロンソは2010年にフェラーリ加入。これまで今一歩のところで王座に手が届かず、7年前に旧ルノー(現ロータス)であげた2度目のタイトル以来、栄光を手にしていない。
今年は、しばしばチームと緊張状態にあったアロンソだが、レッドブルやマクラーレン移籍のうわさが出る中、2014年もマラネロにとどまる。
アロンソはインテルラゴスでブラジル『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙に次のように語った。「我慢する以外に選択肢はないんだよ」
「時にはイライラするさ。何日もね。でも、この怒りをエネルギーに変えるんだ。もっと努力して再び勝つ、それしかないんだ」
日ごろセバスチャン・ベッテル(レッドブル)に対して、思っていることをはっきりと言うアロンソも、4年連続F1チャンピオンになったベッテルの成功は認めざるをえない。
「同じマシンに乗る(マーク)ウェバーが一度もタイトルを取れなかったんだ。明らかにセバスチャンの実力あってこその偉業だ」