フェラーリは、2015年ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)チーム加入を前提とする契約の存在を否定した。
来季のグリッド確保さえ危ぶまれるヒュルケンベルグだが、その実力は折り紙つきだ。フェラーリがキミ・ライコネン(ロータス)になびくまでは、ヒュルケンベルグと契約の一歩手前まで行ったほどだ。
「ガッカリしたよ」とヒュルケンベルグは後に明かしている。ヒュルケンベルグはドイツ『Die Welt(ディー・ヴェルト)』紙に「モータースポーツを戦う者なら、誰もがフェラーリをドライブすることを夢見るはずだ」と語る。
「もう少しでチャンスが実現するはずだったのに、突然、交渉は打ち切られた。すぐ立ち直ったけどね」と、F1ブラジルGPで語るヒュルケンベルグ。
パドックに飛び交う最新のうわさによると、フェラーリは今もヒュルケンベルグを視野に入れていて、フェルナンド・アロンソの2015年マクラーレン・ホンダ移籍を想定して、すでに「事前契約」あるいは基本合意書が存在しているという。
だがチーム代表のステファノ・ドメニカリはドイツ『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。「ニコ(ヒュルケンベルグ)は素晴らしい才能の持ち主だが、われわれの間に合意なんて何もないよ」
ヒュルケンベルグは現在26歳。フェラーリ入りの夢は捨てていないといった憶測を次のように否定する。
「現実的に見て、今の僕にフェラーリに乗る夢も希望もないね」
「扉は閉じられている。でも、だからといって永遠に閉じているわけじゃない。まあ、こういう運命なんだよ」