日産では、100%電気商用車の「e-NV200」を2014年度中に日本市場に導入すると発表した。「e-NV200」は「リーフ」に続いて同社がグローバル販売を行う2車種目のEVとなり、2014年半ばよりスペインのバルセロナ工場で生産が開始され、世界各国で販売される予定となっている。
この「e-NV200」は、ディーゼル車やガソリン車のバンと同等の室内の広さや、多用途性、実用性を備えると同時に、走行時のCO2の排出量がゼロという特長を併せ持つ商用車となる。屋外行事や緊急の際の電源としても活用できる荷室の電源供給機能や、先進的なテレマティクスシステムなども採用され、さまざまなシーンにおけるビジネスユースの可能性が広がるものと期待されている。
日産では現在、「e-NV200」の特長を活かした効果的な活用法のモデルケース確立を目指して、横浜市と共にその具体策を検討しており、同市の公用車としての活用や、横浜市民全体を対象とした車両モニター制度の設置などが具体的な候補としてあげられている。日産と横浜市は以前より、次世代交通の実現に向けた取り組み「ヨコハマモビリティ“プロジェクト・ゼロ”」を進めており、これまでにも「リーフ」および超小型電気自動車の「ニューモビリティコンセプト」を活用した施策を実施してきている。
また、スマートシティの構築・発展に関して横浜市と相互協力関係にあるスペインのバルセロナ市でも、「e-NV200」を市内のタクシーとして活用するため、急速充電器網やEVタクシー専用停車場の整備等に関する計画が検討されている。