F1アメリカGP(11月17日決勝)開催が間近に迫ったサーキット・オブ・ジ・アメリカズのパドックにおいて、今季最終2レースの欠場が決まったキミ・ライコネンの代役としてニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)がロータスから出走しようとしたところ、フェラーリがそれを妨害したといううわさが流れている。
現在、フェラーリとロータスは、メルセデスAMGとともに、巨額の賞金を得るためにチーム別ランキング2位となることを目指して三つ巴の戦いを繰り広げている。
最初のうわさは、すでにライコネンと来季の契約を結んでいるフェラーリが、ロータスの上位進出をはばむために、ライコネンに早めに手術を受けさせ、アメリカGPとブラジルGP(11月24日決勝)に欠場するよう働きかけたのではないかというものだった。
そして、今回、ロータスがライコネンの代役候補としてヒュルケンベルグに接触した際、驚くことにヒュルケンベルグがいまだにザウバーとの契約にしばられていることが明らかとなったと報じられている。
これまで、ザウバーではヒュルケンベルグに対する報酬を支払っていなかったために、今季の両者の契約はすでに解除されていたと考えられていた。
だが、ヒュルケンベルグのマネジャーであるヴェルナー・ハインツは、13日(水)に『Sport1(シュポルト1)』ラジオに対し、今季最終2レースにロータスから出走することは現在有効な契約に違反することになる、と次のように語った。
「確かに、そうなるだろうね。でも、ザウバーがそれを妨害することもないとは思うけれどね」
そして、最新の大きなうわさは、それを妨害したのはフェラーリだったというものだ。
ドイツの『Bild(ビルト)』紙は、「おそらくは、フェラーリがヒュルケンベルグの未払いとなっている報酬の面倒をみたのだろう。そのため、彼はロータスに雇われるわけにはいかなかったのだ」と書いた。
長くフェラーリと同盟関係にあるザウバーは、もちろんフェラーリからエンジンの供給を受けている。
実際のところ、ヒュルケンベルグは、アメリカGPとブラジルGPへロータスから出走することがほぼ確定に近いところまで行っており、今週ロータス本部のあるエンストンでシート合わせさえ行っていたと考えられていた。
「その計画が変更された理由として考えられることは、ひとつしかない」
そう報じたドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、さらに次のように続けた。
「オースティンでは水曜日(13日)に、ザウバーが、土壇場のところでヒュルケンベルグに給料を支払ったといううわさが流れた」
そして、イタリアのウェブサイト『blogf1.it』も次のように付け加えている。
「われわれの情報源によれば、その金はマラネロ(フェラーリ本部)から直接支払われたらしい」