ロバート・クビサは、自身のF1復帰がかないそうもない現状を認めた。
フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリは先日、2011年シーズン開幕前の大事故がなければクビサは今頃フェラーリドライバーだったはずだと話していた。
「残念ながら、彼が復帰できるとは思っていない」と、ドメニカリはクビサがラリー参戦中の事故で負った右手と右脚のけがを理由に、クビサのF1復帰は絶望的だと語った。
BMWザウバー(現ザウバー)とルノー(現ロータス)で活躍し、将来はチャンピオン争いをするドライバーと目されていたクビサだが、今週『BBC』のインタビューでF1復帰は「ほぼ不可能」だと認めた。
今年はメルセデスAMGのF1シミュレーターも経験し、バルセロナのようなサーキットならばF1マシンで走ることもできると話したクビサだったが、腕の可動範囲が狭まりハンドルを大きく切ることができないため、モナコのようなサーキットを走ることはできないと明かした。
クビサは、自身のF1復帰に関するドメニカリの率直で厳しい言葉にも動じることはなく、こう話している。
「変なふうに聞こえるかもしれないけど、すごくうれしいよ。だって、彼らが僕の調子を気にしていたってことだからね」
今年のWRC2でチャンピオンとなり、今週末のウェールズではいよいよ最高峰のWRC(世界ラリー選手権)に挑戦するクビサは更にこう話す。「現実はわかってる。現実っていうのは、僕の腕の可動域が広がっていっているということだよ」
リハビリの成果は確実に現れているというクビサは「(F1との関係に)終わり、なんてないよ」と言ったと『Daily Mail(デイリー・メール)』は伝えている。
「僕の腕は右側に回せないっていう医者もいれば、できるという医者もいる。希望は捨てていないよ」
「いつかチャンスがきたらいいなと思うけど、F1はどんどん進化していて、時間はどんどん過ぎているんだ。わかっているよ」