フェリペ・マッサ(フェラーリ)の2014年加入を正式発表したウィリアムズから、さらなる発表があるかもしれない。
ウィリアムズの副チーム代表クレア・ウィリアムズは、「チームは今後数週間にわたって、新たな発表をいくつか予定していますが、その一部として2014年のドライバーラインアップを正式に発表でき、とても興奮しています」と述べた。
今季限りで8シーズンにわたって在籍したフェラーリに別れを告げるマッサは、ベネズエラの国営石油会社PDVSAからチームに巨額の支援を持ち込んでいたパストール・マルドナード(ウィリアムズ)の後任として、2014年からウィリアムズに加入する。
1シーズンあたり推定4,000万ユーロ(約53億3,000万円)とされる支払い義務が、2015年までPDVSAにあったことはほぼ間違いないとされている。
クレアは11日(月)、『Reuters(ロイター通信)』に対し、「来シーズン、クルマに(PDVSAの)ロゴは入りません」と明かした。
さらに、「来年、チームの数字が公開されたとき、実際にこの取り決めが水面下でどのようにやりくりされたのか、分かることになるでしょう」と付け加えた。
マッサは、「ペイドライバー」ではないと主張しており、ウィリアムズもこれに同意する。
現に、11日(月)の正式発表では、ブラジル企業のペトロブラスがマッサのスポンサーとして同時に発表されると思われていたが、実際にはなかった。
しかしクレアは、好調なブラジル経済を十分に生かす狙いがチームにはあると述べている。
「ブラジルは、世界有数のスポーツ市場だと思います。だから、ブラジルでウィリアムズのドライバーとしてフェリペを売り出せるかは、まったくもって私たち次第なのです」と話した。
ブラジル紙『O Estado de S. Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』のリビオ・オリッキオ記者によると、しばらくの間マッサに関するうわさが出回ったのは、表向きは潜在的なブラジル企業のスポンサーから関心を集めるためだったようだ。
しかし、マッサのマネジャーを務めるニコラ・トッドは、今回の契約で重要視されたのは、2008年のドライバーズ選手権で2位になったマッサの実力と経験だったと主張している。
「ウィリアムズは、経験豊富でレースに勝てるドライバーを獲得できる絶好のチャンスだと考えた。彼はまだ32歳と若い」
「ウィリアムズは、チームの再建を目指しており、やる気に満ちた人を必要としている。だから、フェリペは彼らに素晴らしいモチベーションをもたらしてくれるだろう」とトッドは期待を込める。
「それに、フェリペにとっても、チームから頼りにされていると感じることはとても重要だ」
マルドナードのマネジャーも務めるトッドは、今回の契約において彼自身の役割が複雑であったことを認めている。ロータスへ移籍がうわさされるマルドナードに関しては、次のように話した。
「今月中には、何らかの知らせがあるはずだ。パストールには、これまで通りのサポートがある」
クレアは、マッサおよびチームメートのバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)の両ドライバーと「複数年」契約を結んでいると述べた。