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ライコネン、フェラーリ復帰をすでに後悔?

2013年11月07日(木)11:23 am

来シーズン再びフェラーリに復帰することが決まっているキミ・ライコネン(ロータス)が、すでに後悔しているかもしれないと元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーが語った。

ライコネンにとって、先週末のF1アブダビGP(第17戦)は、とりわけ不愉快な週末となってしまった。木曜日に恒例となっているメディア対応に姿を見せることなく週末をスタートさせたライコネンだが、決勝では他車との接触により1周目でのリタイアを余儀なくされ、その後サンダル履きのまま即座に空港へと向かっていた。

現在はドイツのテレビ局『RTL』で解説者を務めるダナーは、ライコネンが単に現在のロータスとの状況に対してばかりでなく、差し迫っているフェラーリへの移籍についてもいら立っているのではないかと考えている。

ダナーは、ドイツの『Bild(ビルト)』紙へ次のように語った。

「キミは、彼のマネジャーが彼をフェラーリへ復帰させようとしていることにいら立っているんだ」

「彼は、アロンソが現時点では勝利には程遠いところ、よくてもせいぜい"ゴールデンパイン"のために走っているだけなのをみているからね」

ダナーはさらに、ライコネンがフェラーリの環境に関してあまり好ましいとは思っていないだろう、と次のように続けた。

「ロータスは、彼に対して、彼が望むような自由を与えてきた。そして、現時点ではいいクルマさえ与えているのも明らかだ」

「もし(フェラーリ会長の)ルカ・ディ・モンテゼモーロが、彼にもっとたくさんパーティーへ出席しろと言ったら、ライコネンはどうするつもりだろうね?」

ダナーのコメントは興味深いものだ。だが、ロータスが財政的苦境に立たされているという事実を踏まえれば、フェラーリへの復帰はライコネンにとってはよい動きとなるだろう。さらに、2014年にはエンジンによってタイトル争いが決まってしまうかもしれないと言われているだけに、なおのことだ。

さらに、いくつかの報道は、ロータスの新たな支援者である投資家集団クァンタムの合法性にも疑問を投げかけている。数か月も前にロータスの株式の35%を取得すると約束したにもかかわらず、いまだ1ユーロも支払われていないからだ。

ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、クァンタムの責任者であるマンスール・イジャスが、しばしば最終的に成立しなかった契約の背後にいたと伝えた。

さらに、ブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』の記者であるリビオ・オリッキオも、イジャスは昨年、巨額のローン返済を怠ったとして裁判を起こされていたと書いている。

『Der Spiegel(シュピーゲル)』誌は、ライコネンに関する問題解決として可能なことは、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、ロータスへの分配金を直接ライコネンの口座に入金することだとまで書いた。

実際のところ、ライコネンがフェラーリ復帰を決めた背景には、ライコネンがF1でも最高レベルのドライバーとして、正当に報酬を受け取りたいと望んだことがある。

元F1ドライバーのティモ・グロックは、かつて2012年シーズンまではマルシャで報酬を受け取っていた。だがその後は、スポンサー資金を持ち込むペイドライバーにシートを奪われた。グロックは現在、ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)の第一線で、報酬を受けながらドライバーを務めている。

ドイツのラジオ局『Sport1(シュポルト1)』から、もし報酬が支払わなければ残りのレース出走をキャンセルするかもしれないとライコネンがチームにプレッシャーをかけたことに対して尋ねられたグロックは、次のように答えた。

「そのことは、F1で何が起きているかを示すものだ」

「F1は、存続に向けて本当によく考える必要があるよ」

「フェラーリとメルセデスAMG以外は、どのチームも困難を抱えている。彼らは、ドライバーに給料が払われないことが正しいことなのかどうか、考える必要があるね」

一方でフェラーリは、かつて2度F1タイトルに輝いたアロンソとともに、やはり2007年のF1チャンピオンであるライコネンというトップドライバー同士による2014年のドライバーラインアップに満足している。

フェラーリのチーム代表であるステファノ・ドメニカリは、『Welt(ヴェルト)』紙へ次のように語った。

「突然かつ予想外のことだったが、キミが夏ごろ獲得可能になったんだ」

「我々はそのチャンスをつかまなければならなかった。それはほとんど意図的な選択として行われたものではないよ」

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