ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が4連覇を決めた直後に罰則を受けたと聞いて驚いていた。
ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』によると、F1第17戦アブダビGP前にハミルトンは、「戒告を受けたの?」と記者に話していたという。
「マジで? そんなのクレイジーだ!」
ベッテルは、第16戦インドGPに優勝し、4連覇を決めた直後にドーナツターンを披露したことで、FIA(国際自動車連盟)のスチュワードに呼び出されていた。ゴール後は、マシンをすぐに保管場所であるパルクフェルメへ戻さなくてはならない。
レッドブルにも2万5,000ユーロ(約336万円)の罰金が科された。
「ファンは大喜びだった」
「誰かを傷つけたわけじゃないし、危険だったわけでもない。モニターで見たけれど、ファンは大騒ぎだったよ」
「最高にカッコ良かった」とハミルトンは話している。
レッドブルは、アブダビGPに先だって、ドバイにある70階建てのブルジュ・アル・アラブ・ホテルの最上階、地上210メートルのヘリポートで、元F1ドライバーのデビッド・クルサードがドーナツターンをするというショーを披露した。まるで、FIAへの抗議とも言えるようなタイミングだ。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、FIAはルールを再考すべきだと話している。
「スチュワードには、特殊な状況の場合もう少し寛大さを示せるような権限を与えるべきなのではないかと思う」
ベッテルは先週末のアブダビGPでもレース後にドーナツターンを披露。しかし今回は、ドーナツターン後にパルクフェルメへ戻ったこと、ランオフエリアでのドーナツターンだったため後続のクルマへの危険もなかったことから、ペナルティーが科されることはなかった。