マスコミ各社は、今やF1残留さえ危ぶまれるニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)にとって、現所属チームであるザウバーが最後の頼みと伝えている。
大口スポンサーのPDVSAを抱えるパストール・マルドナード(ウィリアムズ)、保険会社エーオンから支援を受けるマックス・チルトン(マルシャ)両名により、ロータスとフォース・インディアの空きシートはどうやら埋まった状態だ。
ヒュルケンベルグのマネジャー、ヴェルナー・ハインツは『Bild(ビルト)』にこう話す。「我々は1億1,500万ユーロ(約152億9,500万円)を相手に苦戦している」
ヒュルケンベルグ本人は『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』へ次のようにコメントしている。「僕はザウバー残留にノーといった覚えはないよ」
メルセデスAMG会長のニキ・ラウダは『Bild(ビルト)』にこう語った。「ヒュルケンベルグのようなドライバーがシート探しに苦労するなんて間違っている」
F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)も同意見だ。「ニコはF1に残るだけの実力を十二分に示したはずだ」
ザウバーは、ドライバーとして成長しているエステバン・グティエレスを残す方向だ。グティエレスにはメキシコ系のスポンサーがいる。
グティエレスはアブダビで『Totalrace(トータルレース)』にこう話す。「来年もF1に残る自信はあるよ」
問題はもうひとつのシートだ。ロシアからの支援を受けてチーム存続が可能となっただけに、セルゲイ・シロトキンの存在を外すわけにはいかない。
ただ、シロトキンはまだ10代の若者だ。チーム代表のモニシャ・カルテンボーンは10月31日(木)、シロトキンの役割について、多少の柔軟性をもたせることは可能だとロシア『f1news.ru』に、次のように語った。
「F1の準備が彼に整ったかどうかは、あと少しで分かると思います」
「これは段階として重要です。決して軽く見ることはできません」