ライコネン「アブダビでは朝寝坊ができるってことさ！」
ロータスのキミ・ライコネンが、ヤス・マリーナ・サーキットで行われるF1第17戦アブダビGP（11月3日決勝）に向けて意気込みを語った。
Q：2012年に勝利を飾ったアブダビへ向かう気持ちは？
ライコネン：どのレースとも同じように臨むだけさ。昨年はいい結果だったけれど、2009年に最初にあそこへ行ったときにはすごく退屈なレースだった。またいい成績を残したいとは思うけれど、サーキットに出るまでは自分にどれだけの強さがあるのかは分からないよ。
Q：ヤス・マリーナについてはどう思いますか？
ライコネン：素晴らしいところだよ。サーキットは大きな娯楽施設とつながっているし、サーキットのとなりに係留されているボートに乗ることもできる。いつも熱狂的なファンがレースを観ているし、僕としてはホテルがサーキットから歩いて行ける距離にあるのはいいね。それに、以前いい結果を出したサーキットでレースをするのもいいものだよ。
Q：アブダビについて、何かほかにいいところは？
ライコネン：時差的に同じような時間帯にあるのもいいね。普通の時間に起きて、予定の順番にそって何でも行うことができるからね。このレースではそれがとてもいいことだよ。スタート時間がかなり遅いから、なおさらね。
Q：サーキットそのものについてはどうですか？
ライコネン：施設はどこにも負けないね。サーキットのレイアウトは追い抜きをとても難しくしている。追い抜きができるところはそれほどないんだ。大きなダウンフォースやグリップが必要なコーナーがたくさんあるし、それに加えて縁石をかなりうまく使わないとならない。
ライコネン：週末すべてを通じてすべてがうまくかみ合うことが本当に望まれるサーキットだ。それさえうまくいけば、楽しくレースができるよ。中団グループに埋もれて退屈なレースをしたときもあれば、トップで勝利を目指して素晴らしいレースができたこともある。どちらがいいか、自分でも分かっているよ。
Q：ということは、2009年のレースはあまり気に入らなかったということですね？
ライコネン：あのレースは退屈だったと言えるよ！ 12位に終わったけど、僕にできることはなかった。ああいったレースはまったくいいものではないね。
Q：昨年、アブダビであなたにとって19回目の優勝を飾ったときはどんな気分でしたか？
ライコネン：もちろん自分にとってもうれしいことだったけど、それよりもチームのためにすごくうれしかったし、現場のみんなや、エンストン（ロータス本拠地）にいるみんなのためにうれしかった。厳しいシーズンだったから、その勝利は全員に報いるものだったし、僕たちが必要としていたものだった。僕やチームをずっと応援し続けてくれていたファンのためにも素晴らしいことだったよ。
ライコネン：僕自身にとっては、リストにまたひとつ優勝が書き加えられただけだった。もちろん、優勝は久しぶりだったからとてもうれしかったよ。でも、それまでの勝利もとてもよく似たものだった。最高のクルマがあったわけではないけれど、懸命に戦って勝利することができたんだ。
Q：夕方からのレースとなることの影響は？
ライコネン：夕方からレースが始まるってことは、朝寝坊ができるってことさ！ 日中から夜にかけてのレースは、ほかのどのサーキットとも異なる難しさがあるよ。太陽のもとでスタートして、人工照明の中でレースを終えるんだ。ほかとは違うし、面白いし、ファンにとっては見どころも増えるよね。
Q：いくつか、ものすごく順位を上げて素晴らしいレースをしましたが、F1での追い抜きの秘けつは？
ライコネン：前もって予定しておくわけにはいかないよ。しばしば、突然そういう状況が巡ってくるんだ。そうしたらすぐにそれに飛びつかないとね。うまくやれるときもあれば、そうではないときもある。
ライコネン：このごろは、どこで追い抜きができるかを判断するために、誰かの後ろにかなり長くとどまっていなければならないこともしょっちゅうだ。前を行くドライバーがミスを犯すまで、あるいは彼のタイヤが僕のものより先にダメになるまで、ただじっと様子をみていなくてはならないときもあるし、それが起きれば、そのときに追い抜きをかけるのさ。
Q：インドGP（第16戦）はどうでしたか？
ライコネン：1回ストップ戦略によって、ほかとは違うことをやろうとしたんだけどうまくいかなかった。でも、終盤に2回目のピットストップをしたことで、通常の2回ストップ作戦をとった者に対して失うものは何もなかったけれどね。レースの間ずっとブレーキに問題を抱えていたし、集団の中で走行しているときにさらに悪化してしまい、追い抜くことできなかった。
Q：アブダビでの目標は？
ライコネン：2009年のときのようなものではなく、昨年のようなレースができればいいね。
